内容説明
身体、暴力、国家―南アジア世界の“闇”とつながりへの希求。文化人類学者たちが現場から描く“剥き出しの生”。インドとむき合う15章+6つのコラム。
目次
インド・剥き出しの世界にむけて
第1部 人生とジェンダー(日常世界における被傷性―リプロダクションの管理としての人工妊娠中絶;子どもの生は誰が守るのか―バングラデシュの共同体の狭間で生きる子どもたち;“剥き出しの生”が媒介する共同性―スリランカの老人居住施設における老いと看取りの現場から考える;殺人という特権―パキスタンの名誉殺人;女性への暴力、売春、デーヴァダーシー)
第2部 集合的暴力と差別(「まなざし」を超えて―「不可触民」をめぐる暴力の位相;流動化する暴力とヒンドゥー・ナショナリズム;災害復興と宗教的マイノリティ―二〇〇一年インド西部地震の事例より;剥き出しの屠りと匿名的な屠畜者たち―現代ブータンにみる屠畜規制と拡大する放生実践;ネパール・チトワンにおける森林伐採事件―例外状態としての森林と先住民チェパン)
第3部 国家と紛争(戦争犯罪者をめぐる今日の歴史問題―バングラデシュの独立戦争と国際戦争犯罪法廷の裁判記録から;暴力と忘却―ネパール内戦下の生活と死者、強制失踪者;かけがえのない死を悼む―内戦後のスリランカ東沿岸部タミル村落の事例から;性暴力に抗して―メイテイ女性による「裸の抗議」;暴力を目の前にした難民の苦境を考える―インド在住チベット難民と焼身自殺)
著者等紹介
田中雅一[タナカマサカズ]
国際ファッション専門職大学国際ファッション学部教授。文化人類学、ジェンダー・セクシュアリティ研究
石井美保[イシイミホ]
京都大学人文科学研究所准教授。文化人類学
山本達也[ヤマモトタツヤ]
静岡大学人文社会科学部准教授。文化人類学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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