内容説明
「自己」と「共同体」との和解や調停をめざす共同体論的転回は、どうしてデューイに回帰することになるのだろうか。共同体論の根底を問う。
目次
序論 課題と方法
第1部 共同体論的転回の教育学的諸帰結―社会正義と文化的多元性の擁護(民主教育のディレンマ―「包摂」と「排除」の力学;正義の「中断」から再接続に向けて;共同体論的転回の諸帰結―教育の平等と社会的財の射程)
第2部 共同体による自己の形成の諸相―自己解釈、言語、文化的差異(自己形成の視点とその解釈学的構図;近代ロマン主義的個性観念と「反‐自然主義」の自己形成論;デューイとテイラー―「共同体主義的自由主義」の共同体論)
第3部 プラグマティズムへの回帰?―共同体主義の批判的再定義(共同体論的転回のなかのデューイ再解釈;デューイの教育思想と「反‐反基礎づけ主義」;文化の伝達とコミュニケーションの再編成)
結論 共同体による自己形成と共同体主義の課題
著者等紹介
生澤繁樹[イザワシゲキ]
1977年生まれ。名古屋大学大学院教育発達科学研究科准教授。名古屋大学大学院教育発達科学研究科博士課程後期課程単位取得満期退学。博士(教育学)。専攻は、教育哲学、教育思想史、人間形成論(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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