出版社内容情報
宗教的多様性に富んだレバノンの一都市の民族誌。人々の微細なふるまいを「流れ」として記述し、宗派主義に新たな光を当てる。
序章
第?部 集団論への批判的アプローチ
第1章 レバノンにおける「宗派主義」
第1節 「宗教/宗派」の構造的側面
第2節 歴史的展開
第3節 「五月七日」の「距離」
第2章 中東研究における個人への着目
第1節 アイデンティティ複合
第2節 つきあいと人間移動
第3節 非境界
第3章 パトロン=クライアント関係論―システムと行為
第1節 パトロン=クライアント関係論
第2節 アズウーン一族
第3節 ハサンとアブダッラー
第4節 中間的考察
第5節 クライアント同士の関係
第6節 写真
第7節 放火未遂事件
第8節 パトロン=クライアント関係に見る「非境界」的ありかた
第?部 「流れ」から見るフィールド
第4章 「流れ」
第1節 ある「失敗」の経験
第2節 内戦が及ぼした影響
第3節 見えないものと日常
第4節 シャッターを閉める
第5節 区切りと「流れ」
第6節 「流れ」とこわばり
第5章 「流れ」と戦争
第1節 アシュラフとの対峙
第2節 予備的考察
第3節 ハラフ「戦争の無菌化」
第4節 アパデュライ「暴力と確実性」
第5節 ハラフ「殺せる者を殺す」
第6節 日常と暴力
第6章 モノ・「嘘」・二重認識
第1節 タラールからの手紙
第2節 古着をもらいに
第3節 「嘘」をめぐって
第4節 在/不在の日常
終章
あとがき
参考文献
池田昭光[イケダアキミツ]
著・文・その他
内容説明
様々な宗教・宗派集団が暮らし、内戦の記憶の残るレバノン。日常の微細な場面に光を当て、「流れ」という言葉で、客体化から逃れながら行為しようとする人びとの様態を記述する。
目次
第1部 集団論への批判的アプローチ(レバノンにおける「宗派主義」;中東研究における個人への着目;パトロン=クライアント関係論―システムと行為)
第2部 「流れ」から見るフィールド(「流れ」;「流れ」と戦争;モノ・「嘘」・二重認識)
著者等紹介
池田昭光[イケダアキミツ]
1977年生まれ、東京外国語大学アジア・アフリカ言語文化研究所研究機関研究員。東京都立大学大学院博士課程単位取得満期退学。博士(社会人類学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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