歴史的思考―その不自然な行為

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  • サイズ A5判/ページ数 522p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784861105555
  • NDC分類 375.32
  • Cコード C0037

内容説明

歴史的思考、歴史家特有の思考とは何か?歴史教育の方法論。米国の小中高の生徒・大学生・教師に対する数々の質的調査研究の成果を踏まえつつ、「歴史家のように読む」歴史教育の意義と可能性を追究する。米国での歴史教育研究の第一人者の代表作を完訳。ワインバーグの師ショーマンによる、教師の専門性や専門職共同体についての研究論文も併録する。

目次

導入―歴史理解を理解する
第1部 なぜ私たちは歴史を学ぶのか?(歴史的思考とその不自然な行為;歴史の教授・学習についての心理学)
第2部 生徒への挑戦(歴史的テキストの読み取りについて―学校と学問の不仲についての覚書;エイブラハム・リンカーンを読む―文脈を踏まえた思考についての事例研究 ほか)
第3部 教師への挑戦(異なるレンズを通して見る歴史―歴史を教える上で学問的視座の果たす役割(スーザン・M・ウィルソンとの共著)
歴史を教える上での知恵のモデル(スーザン・M・ウィルソンとの共著) ほか)
第4部 国家の記憶としての歴史(言葉に迷う―歴史授業におけるモラルの多義性;新世紀において歴史意識を作ること)

著者等紹介

渡部竜也[ワタナベタツヤ]
1976年、広島県生まれ。東京学芸大学教育学部准教授。広島大学大学院教育学研究科博士課程後期修了。博士(教育学)。専門は社会科教育学、カリキュラム論、授業設計論、教師教育、社会改造主義教育論研究(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

人生ゴルディアス

5
期待していたものとは違った。歴史を学ぶ意義とは?という点について、常識さえ異なる時代の考察は他者を考える契機になり民主主義の云々…資料を批判的に読み、分析し、因果関係を構築する訓練云々…とあって、形而上学的。ベトナム戦争をめぐるところは、歴史的事実と集団記憶の違いのような点が面白かった。とはいえ教育学的内容は視野が狭い感じがした。『クラウド時代の思考術』では、本書で批判されているような丸暗記の教養が収入や差別的な思考と相関しているデータが述べられていたが、そういう方面からのアプローチはなかった。2018/03/14

ヨシオ・ペンギン

0
歴史をなぜ学ぶかは自明でなく、問い続けないと意義あるものにはならない。そういう中でワインバーグの答えは歴史学との距離を縮めることであるとする。歴史的思考は自然には身につかない、過去と現在を異なることとして捉えるのは民主主義に寄与する。民主主義に寄与する歴史教育にも多くの立場があるのだなと。その中の選択肢として歴史学の方法論はありなのか、今後も考えなければならない。2019/10/18

メルカトル図法

0
エッセンスは(私が考えてるだけですが),子供たちには歴史教育として,歴史学者がやっているような共感,現在の見方・考え方ではなくテキストが描かれた当時の人々の考え方で歴史を捉える,ことを身につけさせる必要があるということでしょうか。でも,そのための指導法などについては残ったものはありませんでした。海外の歴史教育についての考えを知ることができるという点で,日本の教育と比較する上で有益だと思います。 追記 主に2章からですが,全体的に著者の心理学(というか統計学)至上主義思想が透けて見えました。2018/11/30

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