異文化理解とパフォーマンス―Border Crossers

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  • サイズ A5判/ページ数 502p/高さ 21cm
  • 商品コード 9784861104992
  • NDC分類 770.4
  • Cコード C0090

出版社内容情報

アジアにおけるシェイクスピアから、原発小説、初期安部公房の詩まで。
日本、中国、台湾、韓国、インド、アメリカの研究者が集い、ジャンル、時代、民族、地域、性を超えた地平をめざす挑戦的論集。

I. 近代演劇・パフォーマンスと越境
1926年13代守田勘弥の中国公演について(姚紅)
「日本の中の小さな朝鮮」への郷愁―姜魏堂「つぼや盛衰記」における「高麗人」の歴史(松田幸子)
はるみと蘭奢(笹山敬輔)
戦後日本における『春香伝』受容の一断面―『歌劇(オペラ)春香』を中心に(黄益九)
朝鮮の演劇人咸成徳と国民演劇という舞台(金牡蘭)
II. 近代日本と越境する表象
国木田独歩の養子反対論と「不自然」な家族(ラージ・ラキ・セン)
西洋モデルの枠組みで見る―桜田文吾『貧天地飢寒窟探検記』の貧困表象(加賀谷真澄)
『罪と罰』とその未完の翻訳にみる、ジャンル生成時の混沌(加藤百合)
「魚」から「女性」へ―20世紀初頭の日本における人魚の図像をめぐって(平石典子)
III. 異文化・他者・テキスト
安部公房「詩人の生涯」と『詩集下丸子』―「糸車」・「老婆」・「詩人」の解釈をめぐって(江口真規)
ウィンスロップ父子とニューヨーク―ピューリタンにおける〈他者〉としての「オランダ」研究序説(佐藤憲一)
慈雲尊者最晩年期の密教思想―『理趣経講義』から『法華陀羅尼略解』へ(秋山学)
「「虚無」なんてくそくらえだ」―平石貴樹「虹のカマクーラ」試論(齋藤一)
ムルド・フェウラン、歪められた作家像の再検討のために―E・ロブレスとの関係を中心に(青柳悦子)
IV. シェイクスピアと越境
どうして旅回りなんかしているのだ?都にいたほうが人気も儲けも上がるだろうに(小林かおり)
シェイクスピア翻案劇『オセロ』と植民地台湾―1910年代『台湾日日新報』を中心に(呉佩珍)
これ、シェイクスピア、マジで?(吉原ゆかり)
攪乱的女性身体―柿食う客「女体シェイクスピア」試論(エグリントンみか)
現代のシェイクスピア上演における「異性配役」の可能性―登場人物の造形と観客反応(末松美知子)
アロ・リアリズムと内延的・外延的シェイクスピア(ブライアン・レノルズ)

松田幸子[マツダヨシコ]
高崎健康福祉大学人間発達学部子ども教育学科講師

笹山敬輔[ササヤマケイスケ]
演劇研究者。著書に『演技術の日本近代』(森話社、2012年)、『幻の近代アイドル史―明治・大正・昭和の大衆芸能盛衰記』(彩流社、2014年)などがある。

姚紅[ヨウコウ]
白百合女子大学言語・文学研究センター研究員。
著書に『越境する言の葉―世界と出会う日本文学』(担当部分:「中国における芥川龍之介文学の翻訳―『支那游記』を中心に」、日本比較文学会編、彩流社、2011年)などがある。

内容説明

在日朝鮮人文学、新劇とアイドルヲタク、明治のドストエフスキー翻訳、初期安部公房の詩、原発小説、アルジェリア文学、アジアにおけるシェイクスピア受容など、「上演」「実践」としての「パフォーマンス」概念を鍵に、ジャンル、時代、民族、地域、言語、性を超えた地平をめざす挑戦的論集。

目次

1 近代演劇・パフォーマンスと越境(一九二六年十三代目守田勘彌の中国公演について;「日本の中の小さな朝鮮」への郷愁―姜魏堂「つぼや盛衰記」における「高麗人」の歴史 ほか)
2 近代日本と越境する表象(国木田独歩の養子反対論と「不自然」な家族;桜田文吾『貧天地飢寒窟探検記』の貧困表象 ほか)
3 異文化・他者・テキスト(安部公房「詩人の生涯」と『詩集下丸子』―「糸車」・「老婆」・「詩人」の解釈をめぐって;ウィンスロップ父子とニューヨーク―ピューリタンにおける“他者”としての「オランダ」研究序説 ほか)
4 シェイクスピアと越境(「どうして旅回りなんかしている?都にいたほうが人気も儲けも上がるだろうに」―西洋人巡業劇団によるシェイクスピア上演;シェイクスピア翻案劇『オセロ』と植民地台湾―一九一〇年代『臺灣日日新報』を中心に ほか)

著者等紹介

松田幸子[マツダヨシコ]
1980年生まれ。高崎健康福祉大学講師

笹山敬輔[ササヤマケイスケ]
1979年生まれ。演劇研究者

姚紅[ヨウコウ]
1979年生まれ。白百合女子大学言語・文学研究センター研究員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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