内容説明
『嵐が丘』や『ジェイン・エア』はなぜ病気だらけなのか。結核、チフス、痛風などの「病い」は、ブロンテ三姉妹の作品のなかで、どのような役割を果たしているのか。創作行為の源泉としての「病い」と、それが本質的に伴う「語り」に着目し、新たな解釈を提示する。
目次
祝福としての病い
1 ブロンテ小説における病い(病いの展開と報告―七作品におけるプロットと報告価値;ロマンティックな苦しみから自己パロディへ―シャーロット・ブロンテの語りの変遷;診断と解釈のアポリア―『嵐が丘』のネリー論争)
2 ブロンテ小説における看護(一九世紀中期のナース業―看護師、子守、家事使用人、家庭教師、母親;子守ベッシーを超えて―ジェイン・エアが理想のナースになるまで;フロレンス・ナイティンゲールの先駆者たち―『シャーリー』のナースたち;痛みの一事例―『ヴィレット』における「母の喪失」;アン・ブロンテの働く母親たち―『アグネス・グレイ』と『ワイルドフェル・ホールの住人』)
三姉妹三様の病いと看護
著者等紹介
川崎明子[カワサキアキコ]
駒澤大学文学部英米文学科准教授。2005年、東京大学人文社会系研究科英語英文学博士課程単位取得。2005年、University of Hull英文科博士課程修了(PhD)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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