越境者の世界史―奴隷・移住者・混血者

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  • サイズ B6判/ページ数 301,/高さ 20cm
  • 商品コード 9784861103865
  • NDC分類 334.4
  • Cコード C0020

内容説明

古代の地中海世界から20世紀のインドネシアにいたるまで、異なる世界や社会の交流を仲介してきた人々の役割を検討し、国民国家を越える広域ネットワークの形成と変容をたどる。

目次

第1部 前近代における隷属の多様性・流動性と近代におけるその変容(古代地中海世界における奴隷;イスラーム世界における奴隷;ポルトガル海洋帝国における奴隷;奴隷解放と人種主義のグローバル・ヒストリー―「奴隷国家」から「移民国家」へのアメリカ合衆国の変容;近代東アジアにおける「奴隷」概念)
第2部 広域秩序と地域秩序の仲介者(「宗藩の海」と被虜人;文禄・慶長役の後に朝鮮被虜人と刷還使が将来した西洋情報;「四つの口」の女と男―近世日本の国際関係における異民族間の異性関係の諸相;近世イングランドの都市コミュニティと移民―ノリッジのオランダ人とワロン人)
第3部 両義的存在を否定した近代と新たな仲介者(19世紀のカンボジアにおけるマレー人観の変容;トリエステにおける民族分化―超民族都市から民族対立の舞台へ;民族/国民への帰属、階級への帰属―シカゴの「スウェーディッシュ教育同盟」(1915‐1956)の歴史から
20世紀前半期のインドネシアにおける現地人妻妾をめぐるイメージと男女関係)

著者等紹介

弘末雅士[ヒロスエマサシ]
1952年生まれ。立教大学文学部教授。専門領域は海域東南アジア史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

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OKKO (o▽n)v  終活中

6
図書館 ◆「ポルトガル海洋帝国における奴隷」(疇谷憲洋)、「近代東アジアにおける『奴隷』概念」(石川禎浩)、「文禄・慶長役の後に朝鮮被虜人と刷還使が将来した西洋情報」(鈴木信昭)の3論をメモ読。目ウロコあり。大航海時代、朝鮮に西洋人が入っていなかったって! あれほどいいだけ東アジアかき回してた奴ら、なんで朝鮮半島をスルー?! 鈴木氏は「なんで」の部分ではなく、朝鮮の人が日本で南蛮人を目にして帰還後にそれを伝えた、しかし記録を残した人物はわずかである、という事実に力点を置いて論述。「なんで?」が知りたいぞ!2016/08/04

Go Extreme

2
広域秩序と地域社会の仲介者 社会統合や変容の触媒 奴隷制の廃止と人種主義台頭 威信財や多様な職能を担う存在 自由と不自由の境界の曖昧さ 奴隷身分の流動性 多民族間の混血と社会への統合 家父長制的な保護と支配のシステム 大航海時代の一大奴隷交易センター 奴隷国家から移民国家への変容 人の移動史の観点 クレヴクール神話の問い直し 長い19世紀を通じた漸進的形成 宗藩の海と被虜人 四つの口の女と男 諸民族雑居の状態 倭寇的状況 民族・国民・階級への三重帰属 現地人妾・イメージと男女関係 両義的存在を否定した近代2025/05/27

ハヤブサの竜

0
短い章が淡々と続いてゆにのでものたりないかもしれない。全ての章で現代の価値観を挟んでないのが素晴らしい。黒人奴隷がけっこう中国に来てたんね2014/10/11

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