内容説明
デリダ、バタイユ、クリプキ、フロイトらを参照しつつ、臨床実践をひとつのテクストとして読むことで、“私”の固有性・同一性を揺さぶる。未知なるものとしての“他者”の経験は、いかにして語ることができるのか。
目次
1 心理臨床における他者(テクストとしての臨床;不可能なものの経験と可能世界の記憶;他者の記憶―喪と幽霊をめぐる試論;(補稿1) エクリチュールと記憶についての覚え書き
(補稿2) 夢の迫真性について)
2 記憶(へ)の固執(アートと自然のエコノミー―「目的なき合目的性」について;テクストとしてのコギト;フロイトのためらいについて)
著者等紹介
長田陽一[ナガタヨウイチ]
1971年、長崎に生まれる。京都大学大学院教育学研究科博士後期課程修了。京都大学博士(教育学)。専攻は臨床心理学および精神分析。現在は京都光華女子大学人文学部心理学科准教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。