内容説明
日本語・国語・外国語の教育をどのように連携・再生させればよいのか。ことばの学習の社会的・文化的意味を問いなおす。
目次
はじめに 今、なぜ言語教育とアイデンティティか
第1部 講演と討論(国際的な移動の中にあるアクターたちの新たな争点と戦略―移動の教育の概念に向かって;ラウンドテーブル)
第2部 論考(“わたし”は何を語ることができるのか―ことばの学びにおける複合アイデンティティ;「場」としての日本語教室の意味―「話す権利」の保障という意義と課題;「中国に行く」/「中国に帰る」―言語マイノリティ生徒の「想像の共同体」;移動主体のために言語教育は何ができるか―アイデンティティを紡ぐ場として;多言語話者の言語意識とアイデンティティ形成―「ありたい自分」として「自分を生きる」ための言語教育;「自分らしさ」を規定するもの―複数の“わたし”を語る一人の日本語学習者のライフヒストリーから;言語教育において「自分史を書く」ことの意義―アイデンティティ形成の視点から;日本語の教室における意味の構築とアイデンティティ形成―ことばの意味世界を共同構築する“私”“他者”“教室コミュニティ”)
第3部 前景と展望(言語教育における体系・能力・アイデンティティ―私はなぜアイデンティティにたどり着いたか;言語教育とアイデンティティの問題を考えるために)
おわりに 相互文化性による教育実践の可能性を拓く