内容説明
ドアは内開きか、外開きか?気づかないほどさりげない細部の演出や技法に、映画を読み解く鍵がある。ストーリー中心主義を超え、映画の魔法に迫る。
目次
扉と映画、映画への扉
追いかけ映画を追いかける
表情の奥、映画の顔
眼の力(あるいは無力)、視線で繋ぐ映画
新たに「語る」ための長回し
パノラマ空間と映画時間
パンの衝撃、衝撃的な覗き
映像と音の不自然な関係
階段の映画、映画への階段
映画の内/外
映画と媒介
「映画化」の失敗、外部の視線
鏡を破砕する
他者の欲望が作動する
見せることは隠すことである
探す映画は探される
著者等紹介
吉田眸[ヨシダヒトミ]
1972年大阪外国語大学大学院修士課程ドイツ語科修了。カフカ研究が専門だが、映像研究も平行して行っている。現在京都産業大学文化学部国際文化学科教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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gorgeanalogue
3
魅力的なタイトル、テーマにも関わらず、あまり面白くなかった。観ていない映画をまるで観ているかのように楽しめなければいい映画本とはいえない。ドライヤー「奇跡」やヒッチコック「ロープ」も言及されないし、「友だちのうちはどこ?」に触れているのにドアについて論じてないし…。2019/08/06
えふのらん
1
面白いけど分析と中途半端な言い換えが半々で教科書なのかギャグ(批評)をやりたいのかどっちかわからないから疲れる。クロスカットをモンタージュの項から広げて説明して、さらに批判も加えているけど、その手順いるか?ってなった。言葉で遊びすぎてショット分析が疎かになっている。ゴダール好きな人に多いけど、切り返しにおろおろする前に相手の目を見て話した方がいいよ。2021/02/13