内容説明
岐路にたつ日本の捕鯨文化を見つめ、いのちの根源を問う。撮影地:千葉・和歌山・宮城。
著者等紹介
小関与四郎[コセキヨシロウ]
1935年、千葉県匝瑳郡栄村川辺(現匝瑳市)の農家に生れる。1954年頃、自転車屋年季奉公時代よりカメラに憧れ、雑誌による独学を始める。その後、一般コンテスト等で成果を得て、カメラ専門誌に応募。『アサヒカメラ』『カメラ毎日』『カメラ芸術』『日本カメラ』など、カメラ誌他で成果を収める。1964年、『カメラ芸術』「オッペシの女」初の八ページ掲載でデビュー。1966年頃より、新聞、週刊誌、一般雑誌、テレビなどに発表機会を得る(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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姉勤
26
写真集。鯨漁を生業として歴史を重ねてきた土地の風土、港、解体風景、そして人々。風化した古き碑や墓石に歴史を感じる。そして鯨の解体写真。まさに肉の壁と形容するくらいの巨きさ。青龍偃月刀の様な包丁を持つ人々と、屠られた鯨。全編モノクロ写真なのは生々しさを消すとともに、どんな思想や偏見からも無色であるかを証明しているかのよう。あえて食べなくてもいいではないか。ではなく、邪な意見に準することは、文明国でなきことの証明。メスの解体中に落っこちて死にかけた。と言う様な笑い話も憚る様な空気…おっと、別の意味で憚ろう。2014/05/05
こぺたろう
10
白黒の写真集です。カラー写真のほうが見慣れており、情報量も多く期待したところはあるのですが、白黒ならではの息遣いが聞こえるような迫力。満足しました。最近は何でもインターネットで見られますが、書籍を読むというのは、単なるデータの閲覧に比べて得難い価値があるように思います。この本も大切にしたい。2022/04/04