内容説明
ヒョウタンから生まれた6万人の王子は、聖者の怒りに触れ、一瞬のうちに灰に。その魂の供養には、天上界を流れるガンジスの聖なる水が必要だ。ガンジスを地上に招くための壮大な旅がはじまる。それは神々をも巻きこんで…。インドの人々が、いまも信仰する神々の物語。
著者等紹介
寮美千子[リョウミチコ]
作家・詩人。1955年、東京に生まれる。1986年に毎日童話新人賞、2005年に泉鏡花文学賞を受賞。2006年に首都圏から奈良に移住。古典絵巻の絵をそのまま絵本にする「やまと絵本」を企画
山田博之[ヤマダヒロユキ]
イラストレーター。1961年、京都に生まれる。嵯峨美術短期大学ビジュアルデザイン科卒業。デザイン事務所を経て、現在フリー。日本グラフィック展審査員賞をはじめ、ヱスビー食品「スパイス&ハーブ」パッケージにて日本グッドデザイン賞など多くの賞を受賞。独自の作風で、広告・雑誌・書籍と幅広く活動している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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とよぽん
21
ガンガーとも呼ばれるガンジス河の由来を伝える神話の絵本。寮美千子さんの作品を5冊、書庫から出してもらって読んでいる。「空とぶ鉢」がおもしろかったので、2冊目は、これ。タイトルからは、内容が想像できなかった。とにかく スケールの大きな神話で、ヒマラヤ山脈の源流から河口の島まで一つながりの物語。そして、国王が何代も時間とエネルギーを費やして、聖なる水ガンガーは地上におりて恵みをもたらした。日本の神話と比べると、やはり想像を超えたスケールで圧倒された。2019/02/16
おはなし会 芽ぶっく
14
ガンジス神話の絵本。インド人がなぜガンジス河に骨を流したり、同じ河で沐浴するのか?ガンジスの聖なる水について書かれたおはなし。ガンジス河は大昔はガンガーと呼ばれていたのですね。ヒマラヤの娘でもあり、その姿は聖なる水。2022/02/09
雨巫女。@新潮部
12
《図書館-新刊》インドの神話も幻想的で、面白い。2013/09/29
遠い日
11
インド・ガンジス神話。ガンジス河は日本の全長を越えるほどの大河。その大きな河ができた由来を神話で語る。本のなかでは、想像を絶するほどの壮大な時間が流れる。弔いも体を浄める沐浴も行われていることは、知ってはいたが、この神話を読んで、なぜそうするのかということにやっと理解が及んだ。天界から流れ来る聖なる水であればこその、人々の信仰を集める河なのだ。2016/10/06
みよちゃん
10
ふしぎな絵に惹かれた。顔は像、腰から下は人魚、ガンジス川が天から降りてきた河、なぜみんなあの川に入るのか?ヒマラヤを水源とするそこにいる娘、ガンガー。また二人の妃が生む王子、一人とヒョウタン、意表をつくストーリーにビックリ。日本神話も意外な展開でしたし、こちらも、神話とはそういうものだと思いますが、絵の迫力も驚きです。2016/10/08