内容説明
登山家、写真家、植物学者など、山を愛する全ての人が興味を持ち、憧れる話を収録。アルプスの裏の世界も満載。
目次
北アルプスに生きた人たち―裏から見た登山史序章
名山今昔
白馬岳最初の近代登山者―窪田畔夫と渡辺敏
山菜記
迎春花
雪形考
山の花と伝説
佐々成政と雪のアルプス越え
カモシカ物語
北ア山中に埋蔵する黄金の壷伝説
北アルプス埋蔵金探索紀
信府統記と他境順廻り歌
梓川哀話
雪倉銀山物語
消えた魚サケ・マス物語
雪国こ小話
翡翠異聞
著者等紹介
長沢武[ナガサワタケシ]
昭和6年、長野県白馬村に生まれる。大町中時代から信州大学教育学部羽田健三理博に師事し、大町山岳博物館建設以来、同館調査員として現在に至る。山村民俗の会々員、白馬村文化財保護委員、白馬村役場勤務、白馬山麓佐野坂スキー場で妻と民宿を経営している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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roatsu
10
やや古い本だけど新鮮な発見ばかりの名著。いわゆる北アルプスとして山岳レジャーの殿堂というイメージが先に立つ信濃・飛騨・越中の山岳がこれほど先人達の暮らしと多様で深い関わりの歴史を刻んできたとは、と感動した。こじゃれた登山誌や観光書からは得られない、今は忘れられるに任せた貴重な風土史を知ることができる。過去から現在、ありようが変わっても今後も営々と続いていく人と山の関わりを知ってこの山域に足を踏み入れれば、メジャーな風物ばかり追うにとどまらないより発見に満ちた心豊かな山旅ができると思う。2015/10/07