内容説明
原因不明の患者に頭を悩ますオールドフィールド医師は、恩師であるソーンダイク博士に助言を乞う。博士の的確な判断で大事に至らずに済んだかにみえたが…物的証拠こそ真実を照らす、ソーンダイク博士の信条が発揮される本格ミステリ。
著者等紹介
フリーマン,R.オースティン[フリーマン,R.オースティン][Freeman,R.Austin]
1862‐1943。英国生まれ。ミステリの世界に初めて本格的な科学捜査や法医学を取り入れ、読者に対するフェアプレイの精神をもって「謎解き」を吟味させるという「本格推理小説」の作品群を世に出す
青山万里子[アオヤママリコ]
1975年北海道生まれ。北星学園女子短期大学卒業後、出版社等勤務のかたわら、インターカレッジ札幌で翻訳を学ぶ。札幌市在住(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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たち
18
大変きっちりと書かれたミステリで読みやすく、わかりやすいです。そして何より面白い!事件の経緯編と解決編で、語り手が交代する事によって、視点が変わり『本格推理小説』をじっくりと楽しめる作りです。フリーマンさんとは相性がいいのか今のところ、はずれがないですね。2017/02/17
本木英朗
16
英国の古典ミステリ作家のひとりであり、コナン・ドイルと並ぶとまで言われたのが、この作家である。この作品はその一つの長編であり、俺が2008年に一度買って読んだっけ里であった。今回で2回目であるが、やはりわかんなかったよ。原因不明の患者に頭を悩ますオールドフィールド医師は、恩師であるソーンダイク博士に助言を乞う。博士の的確な判断で大事に至らずに済んだかにみえたが……物的証拠こそ真実を照らす、ソーンダイク博士の信条が発揮される本格ミステリ、と会ったが、はたして? まあ読めばいいことだけど。2019/11/26
内島菫
9
探偵小説は必ず何か非日常的な出来事や謎があるのだから、地味さはそれらを引き立てる最良の方法であることがソーンダイクものを読むとよくわかる。贅肉のない端正な描写はリーダビリティが高く、出来事自体を際立たせる。確信を得た内容でなければたずねられても決して口にしないソーンダイク博士は、結末部分を除けばほとんど事実しか述べず、その目立たなさは彼が雇った私立探偵のスヌーパーに通じるところがある。が、自身の仮説を証明するための検証は、誰もその理由や目的を理解できない上に実に入念なため、周囲に驚きを持って見守られる。2025/09/29
ホームズ
9
ダイヤモンド盗難、警官撲殺、ヒ素を盛られた男の死と事件が続きいい展開で話が進んでいき楽しめます(笑)事件の真相としては分かりやすい物ですがソーンダイクの推理や猿の像の行方など楽しめる小説になってると思います(笑)2011/03/25
ext3
4
始まり方が凄い面白そう。うーん、そうだよなぁ。そこでホームズ見たく彫像ぶっこわしたらだめだよねぇw2008/10/07