絶対弱者―孤立する若者たち

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  • サイズ B6判/ページ数 236p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784860952174
  • NDC分類 367.6
  • Cコード C0036

内容説明

根拠のない自己肯定、コミュニケーション能力の欠如、社会的サポートの対象にもなりきれず、個人化する社会の中でこぼれ落ちていく。これまでの若者の変化とは明らかに「質」が違う「絶対弱者」という若者たちについて考える。

目次

序章
第1章 絶対弱者とは(教育現場における絶対弱者;社会における絶対弱者;絶対弱者の問題点)
第2章 絶対弱者の風景(国立大学付属中学には入ったものの…;一度落ちることの意味;さまよう心;素直ないい子;クレーマー化する親子)
第3章 絶対弱者の社会背景と時代(絶対弱者はいつ生まれてきたのか―その時代背景;絶対弱者はなぜ生まれたのか―その社会的背景;絶対弱者は障害児ではないのか;絶対弱者の生きる時代)
終章 絶対弱者とどう向きあうか―対談(絶対弱者の発見;教育現場における絶対弱者の現状;絶対弱者をどうするか―処方せんはあるのか)

著者等紹介

三浦宏文[ミウラヒロフミ]
1969年長崎市生まれ。東洋大学文学部印度哲学科卒。同大学院文学研究科博士後期課程修了・博士(文学)。インド哲学専攻の大学院在学中から、塾・予備校・公立高校・私立高校・養護学校など様々な教育現場を経験する。現在、複数の予備校・高校の講師及び、東洋大学東洋学研究所奨励研究員

渋井哲也[シブイテツヤ]
1969年栃木県生まれ。東洋大学法学部卒。長野日報記者を経て、同大学院文学研究科教育学専攻博士前期課程修了。フリーランスライター、ジャーナリスト。主なテーマはインターネットコミュニケーション、少年犯罪、依存、自傷行為など。「生きづらさ」を抱えた若者たちの取材を続ける(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

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てくてく

7
予備校講師経験などを通じて遭遇した若者、たとえば模擬試験などで自分の力を客観的に知らされることをおそれながらも、自分は優秀なのだと思い込んでいるような、能力と実際が異なる人(三浦氏)、意識とそれなりの知識欲はあるのだが、相手への配慮に欠ける人(渋井氏)が、それぞれが気になる若者を「絶対弱者」と名付け、その実態について考察しようとしたもの。絶対弱者かどうかは悩むところだが、確かにそういった能力と実際のギャップが乖離している人は見かけるような気がする。2017/01/29

けん

1
コミュ力神話による新差別が誕生、みたいな話。価値観の違い(肥大化したエゴ含む)によるコミュニケーション不和により排除される若者。男子が圧倒的に多く女子が少ない理由は、セックス市場において商品価値を持つからという救いの無い話。そういう若者を受け入れるほど大人社会に余裕が無いので、弱者から抜け出る術はない・・・。鬱本。読まなきゃよかった・・・2010/05/05

SUPERNEET

1
タイトルの「絶対弱者」という語感からは、(それこそ一般的な「弱者」のより酷い版が浮かんでしまい)この本で取り扱うような人々は直接連想しにくいが、読んでみればなるほどと思わせる。一見普通の──それでいてコミュニティに入れない──人は「弱者としてすら認識されていない絶対弱者」であるとする考えは、確かにこの「引きこもりではないがリア充でもない」というエアポケットのような位置の人々を言い表す為に必要であると思う。2009/01/23

hiratax

0
塾講師をしている著者が記したエピソードを覚えている。小論文をフリーテーマで書かせると一行も書けないので、10パターンくらい丸暗記させた。ワンテーマが見事にハマって、有名大に受かってしまったというもの。2008/03/10

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