内容説明
キャットの母親は、霊媒師。…そう、死んだ人が見えて、話もできて、死んだ人と生きている人との仲介をする人。そのおかげで、家では日常的に怪奇現象が起こり、見えない亡霊たちが、キャットの人生を狂わせている。ところが、十三歳の誕生日を迎えたキャットにも、なんと、霊が見え始めたのだ!―。
著者等紹介
キメル,エリザベス・コーディー[キメル,エリザベスコーディー][Kimmel,Elizabeth Cody]
アメリカ、ニューヨーク市に生まれる。幼い頃から読書家で、小学三年生のとき書いた物語は、学校図書館で一年間貸し出された。著作権代理業を経て作家に。以後、南極、ペンギン、超自然現象、中世の歴史などへの尽きざる興味を、次々に子どものための作品にして発表している。ニューヨーク州在住
もりうちすみこ[モリウチスミコ]
福岡県生まれ。訳書『ホリス・ウッズの絵』(さ・え・ら書房)が産経児童出版文化賞に、訳書『真実の裏側』(めるくまーる)が同賞推薦図書に選ばれる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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kaze
5
★★☆ YAだなぁと思うのは「どうして最初から大人に相談しないんだ」という点。これが、これこそがティーンの最大の特徴なのかなぁ。と、このごろ分かってきた。児童文学の「行きて帰りし物語」と違って、YAは異界に旅立たずに問題を解決しなければならない。魔法やファンタジーの飛び道具を使わずに同年代の仲間と困難を解決する。だからこの世代の物語はもどかしくてイライラしてしまうんだなぁ。YA世代の子供を育てる親として、ひとつ「ああそうか」という気付きを得た。ジャックの今後はどうなるのかな。続編ありそうだよね。2012/09/17
さくらもち
5
死んだ人が見えて声が聞こえる。こっちの都合はお構いなしで赤ちゃんみたいに手がかかる亡霊たちも無視できない。キャットの母親は、そんな、霊媒師という、学校のみんなにはバレてほしくない仕事をしている。ところが、13歳になったとたん、キャットにもなんと霊が見え始め、平凡だった学校生活に大きな変化が!初めての親友、チェロが弾けなくなった天才チェリストのジャックと学校の図書館に現れた霊の謎を解明しながら、家族との関わりや自分の生き方に思い悩む。ちょっぴりホラーなスクールストーリー。2012/08/13
dumpty
4
「霊媒師」というちょっとドキッとするようなタイトルになっているけれど、内容はかなりまともだと思う。霊が見えたり交信したりできるということも、その人の個性なんです。人と違っていてもいいんです、ということを教えてくれる。2012/02/28
septiembre
3
母親の霊媒師の仕事に引け目を感じているキャットが信頼できる友達と出合って成長していく様子が良かった。親友になったジャックとの軽口も海外物っぽい。2012/01/12
だんまり
3
霊媒師を母にもつキャット。怪しげな母の職業とその特殊能力・普通じゃない環境を知られたくなくて友達をうまく作れないでいたが、事情をかかえる転校生ジャックと出会い、心満たされていく。そんな中、自分も霊が見えるようになり・・・。 小学生高学年にちょうどいい物語だと思った。2011/12/02