内容説明
身近な自然を守ることの難しさ。「こんな理不尽な環境破壊を見るのは、もうこれで最後にしよう」と書き綴られた活動の記録。判例時報にも取り上げられた北川湿地問題。環境保全に活動中の市民やこれから学ぶ学生、環境法を学ぶ学生にも必携の書。
目次
第1部 在りし日の北川湿地(北川湿地の地史と重要性;植物からみた特徴;動物からみた特徴)
第2部 失うまでの日々(三浦半島での自然観察会;残土処分場計画の勃発;エコパーク構想;湿地が消えるまで;北川湿地が語るもの;北川湿地訴訟事件が示した法的論点)
第3部 資料
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
さとえり
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三浦半島の「北川湿地」という湿地が京急の残土処分場として埋め立てられてしまうまでの記録。保護されて散策路も整備されている「小網代の森」は今では有名だけど、そのすぐ北の谷間に何種ものホタルがいたりする貴重な湿地があったらしい。地元の自然観察などの団体が保全のために手を尽くし、環境アセスなどの手続き上の不備も見つけいろいろな手段で工事を止めようとするが、最終的に訴訟に踏み切ったのちの公判中に埋め立て工事が強行されてしまう。どうにかなりそうな展開もあるのにどうにもならなかったという貴重な記録。2021/06/07




