出版社内容情報
明治28年から31年の4年間、岡山・山陽女学校生「石原登女子」の心情と行動を丹念につづった詳細な日記を収録。岡山教会や山陽女学校に関係する信徒やその周辺にいる市民たちの動向を非常によく伝え、当時の岡山の歴史解明に大きな手がかりを提示する。日記の書かれた四年間は、安部磯雄が岡山教会牧師として在任中であり、彼の教会での講義題名や女史の感想が克明に書き残されているほか、炭谷小梅や中川横太郎、河本乙五郎など錚々(そうそう)たる人物と交際していることなどは誠に興味を注がれる。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
中将(予備役)
1
明治後半の地方都市の女学生(岡山の山陽女学校)の日記。他愛もない日常を知ることができた。毎月の生理の記述は覗き見しているみたいで申し訳なくなった。結構休みがちだった。刊行時点で作者のその後は不明らしいが、どんな手紙を書き、その後どうなったのだろうと気になった。2022/12/08
mdsch23
0
電子書籍版にて。冒頭いきなり日清戦争祝賀の話が出てくる。ちょうど最後の決戦が行われたあたりだったらしく、学校は休みになり見知らぬ人からかんざしをもらったという話が出てくる。興味深い一冊。テキスト検索できたらうれしかったのですが。2019/06/14