備中高松城主清水宗治の戦略

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備中高松城主清水宗治の戦略

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  • サイズ B6判/ページ数 199p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784860690960
  • NDC分類 210.48
  • Cコード C0021

出版社内容情報

織田勢と毛利勢が激突した備中高松城。中小企業診断士の著者が現代の経営戦略論の視点で、清水宗治は勝利の見込みの薄い城の城主をなぜ引き受け切腹をしたか-などの数々を謎を解明し、秀吉や毛利の武将たちの戦略、水攻めの戦術を分析する。

目  次
第一章 高松の役 
  三道併進策/上月城攻防戦/三木城干殺し作戦/鳥取城飢殺し作戦/高松の役・人物関係/合戦の経緯/謎だらけの合戦
第二章 意図した戦略
  足利義昭の戦略/吉川元春の参陣/毛利輝元の戦略/小早川隆景の戦略/毛利方の戦略/織田方の戦略/羽柴秀吉の戦略
第三章 清水家系譜の謎
  『中国兵乱記』について/中島家/伊達(野山)家/清水家/清水家と中島家の関係/清水宗治の生い立ち /月清入道出家の真実/書状に見る宗治像/高松城主宗治の苦悩
第四章 宗治精神と宗教
  武神・妙見菩薩/華慶山俊光寺/来迎山清雲寺/謡曲「誓願寺」を舞う/平山村の又八郎/毛利元就の「三子教訓状」/文英が指導した念仏講/念仏信仰が支えた宗治精神/念仏信仰が高松から消えた謎
第五章 宗治の戦略
  切腹は忠義か戦略か/戦国時代の戦略と経営戦略/宗治切腹申出の真相/盲目の使者の謎/切腹決断の真相 /宗治の潔さが敗北を決す/宗治以外が大将であったなら/湖上の自刃劇が示す宗治の戦略/生死一如の戦略/弱者の基本戦略/毛利の講和方針を見抜いていた宗治/「辞世の句」を検証する/「生きる」を前提にした宗治の戦略
第六章 秀吉の水攻め戦術
  水

はじめに

 岡山市高松、石井山のに築堤遺跡がある。この遺跡は高松の役で羽柴秀吉が高松城を水攻めにした時の堤防跡とされている。この遺跡は堤防の一部であるとされているところから、遺跡を延長して、高さ5・の堤防が3・・も築かれたと伝えられている。最近の研究によって、この伝承は誤りで、実は水田面よりの高さ1・、長さ300・ではないかとされる新たな仮説が提言された。ところがこの説で問題となるのは、遺跡の高さが4・もある事である。この差をどう説明するのかが課題となった。
 本書において、私は経営戦略論でこの謎にも迫ってみようと思っている。だが、本当に難しいのは高松城に籠城した、清水宗治の戦略である。
 高松城の攻防戦は天正10年(1582)、戦国時代の終盤におきた。羽柴秀吉と毛利による、中国の覇権をかけた合戦である。この合戦は秀吉の奇策「水攻め」であまりにも有名である。そしてここを起点として、秀吉の天下取りがスタートする。まさに、日本史の結節点なのである。この合戦には多くの通説がある。水攻めに必要な堤防をわずか12日間で完成させた、本能寺の変を伝える毛利の使者が間違って秀吉陣へ来た、宗治の切腹後7日間で尼崎に着陣し

 織田勢と毛利勢が激突した備中高松城。中小企業診断士の著者が現代の経営戦略論の視点で、清水宗治や秀吉、毛利の武将たちの戦略を分析し、水攻めの戦術を検証する。

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