内容説明
“自ずから然り”という意味での「自然」の機序を明らかにした“自然の現象学”の完結篇。「他」およびそれらがそこにおいて出会われる「場所」について、近世哲学における他者問題の源流とされるフィヒテと、生涯にわたり「場所」について思索し続けた西田の理論を手掛かりに探究。
目次
第1章 初期フィヒテにおける他性の問題
第2章 中期フィヒテと神の他性の問題構制
第3章 後期フィヒテにおける他性の問題
第4章 後期フィヒテにおける他性の問題に関する附論
第5章 西田哲学における他者と場所との問題構制―論攷“場所”と“私と汝”とを中心に
第6章 作るものと作らないもの―西田哲学における自然と歴史の問題構制をめぐって
著者等紹介
中敬夫[ナカユキオ]
1955年大阪府生まれ。1987年京都大学大学院文学研究科博士課程学修退学。1988年フランス政府給費留学生としてフランスに留学(ボルドー第三大学博士課程)。1991年パリ第四(ソルボンヌ)大学博士課程修了(博士号取得)。現在、愛知県立芸術大学美術学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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