内容説明
臨場感あふれる解説で、楽しみながら歴史を“体感”できる。陳寿『三國志』にみる後漢末期から晋の統一までの100年史。『三國志演義』との違いにも触れながら、総勢約450名もの関連人物を扱い、人物解説も充実。歴史が“見える”イラストが満載!
目次
序章 三國志基礎知識
第1章 後漢末期
第2章 群雄割拠
第3章 曹操躍進
第4章 三國鼎立
第5章 鼎立崩壊
第6章 三國帰晋
著者等紹介
神野正史[ジンノマサフミ]
河合塾世界史講師。世界史ドットコム主宰。ネットゼミ世界史編集顧問。ブロードバンド予備校世界史講師。歴史エヴァンジェリスト。1965年、名古屋生まれ。剛柔流空手初段、日本拳法弐段。立命館大学文学部史学科卒(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
みや
41
三国志博士の読友さんからお借りした本。本書をいきなり最初に読むのは厳しいと思うが、ある程度を知った上で読むと最高に面白い。史実「三国志」の流れを時系列順に総ざらいできると同時に、1人3行の人物紹介や簡潔な地図によって詳らかな部分も補っていける。官位や役職など小説で読み流しがちな用語の説明も分かりやすく、今まで見逃していた新たな面白さを感じられるようになった。天下への野心が無いのは惰弱な小人と筆者は言うが、私はそうとは思わない。呉と呂蒙に恨みでもあるのかというくらいに辛辣なのは、何度か腹が立ってしまった。2019/06/03
coolflat
14
黄巾の乱(184年)~西晋の中国統一(280年)まで。三国志を描く。三国志と言えば、横山光輝の漫画や光栄のゲームなど、様々な小説やメディアなどで広く親しまれている。これらのほとんどは元末に羅漢中が書いた『三国志演義(面白くするためにフィクションが織り交ぜられている)』が元になっているが、本書はそうではなく、西晋期に陳寿によって書かれた正史『三国志』を元に描いている。三国志「演義」には、三顧の礼など、有名な場面が色々あるが、フィクション(演義)と史実(正史)の違いについて書かれているところが特に面白かった。2018/01/13
桔梗屋
7
世の中には薄っぺらい、偏った知識でマウントしてこようとする輩が幾らでもいます。自分ちの業界では特に顕著なのですが、そういうのを黙らせるためには、詰まるところ物量で叩き潰す、これに尽きるんですよね。全くやりたかないんですが。てことで、現在取り組んでる案件にて必要が生じたため、再学習しとこうと思って。『三国志』小説は吉川・柴錬・陳・宮城谷・酒見・北方作品は一通り読んできてるけど、改めて正史に向き合った方がいいのかな、と。バランスが蜀に傾かないようにするの、大事ですよな。地図や年表もついてて、把握が楽でした。2024/06/14
CHRONO
7
三国志は大好きでいろいろな作者のものを読んできたので、すいすい読み進められます。正史だろうが演義だろうが、関羽が死ぬあたりから劉備の怒りの呉侵攻、白帝城あたりまでの悲しさは相変わらずでした。1800年前の出来事が詳しくわかり楽しめる。権力欲金銭欲名誉欲老害堕落。他山の石としなければならない情報が満載。科学技術が発達しても人のすることは変わらない。歴史を学ぶ大切さを確認できる1冊でした。2021/07/02
美東
7
序章の「三國志基礎知識」が一番楽しく読めた。肝心の本編は内容てんこもりすぎて、読み切るのに忍耐が必要だった。第1章「後漢末期」、第2章「群雄割拠」、第3章「曹操躍進」、第4章「三國鼎立」、第5章「鼎立崩壊」、第6章「三國帰晋」とタイトルが見事に漢字四文字でキメている。2020/08/16