出版社内容情報
上阪徹氏の企業取材シリーズ第3弾。多くのライバル業社が参入する中でドトールは常にトップを走っている。細部にわたる『こだわり』の経営理念が支える強さと凄さを初公開。
内容説明
コーヒー豆は産地を指定して買い付け、品質、鮮度を最優先にした輸送、パンもソーセージも自前開発、原価は度外視、「大量生産は無理」と言われた直火焙煎を世界で唯一実現などなど本当のコーヒー好きをとりこにする、知られざる数々のこだわり。
目次
第1章 ドトールの「こだわる」理由と創業にあり―有名なコーヒーショップチェーンはこうしてできた
第2章 受け継がれ、進化する精神―二代目社長は何を引き継ぎ、何を変えたのか
第3章 「街の喫茶店のこだわりコーヒー」を全国どこでも手ごろな価格で―儲け、効率を追わない
第4章 フードの秘密―ドトールの食べ物は、どうしてあんなにおいしいのか
第5章 手間はかけても待たせない―オペレーション・サービスの秘密
第6章 「ドトールはダサい」からの脱却―「白ドトール」は、いかにして生まれたのか
著者等紹介
上阪徹[ウエサカトオル]
1966年、兵庫県生まれ。89年、早稲田大学商学部卒。アパレルメーカーのワールド、リクルート・グループを経て、94年よりフリーランスのライターとして独立。雑誌や書籍などで執筆(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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いちろく
45
チェーン店のコーヒーショップが個人の喫茶店やカフェを潰していく、という批判を見た事があるし私もそう思う。ただ、一杯の珈琲の為にココまで情熱を傾けられるのならば、経営で負けてしまうお店がある事は納得せざるをえない、と思うドトールの影の努力や拘りが詰まった内容でした。周りの珈琲が好きな人達が、ドトールは値段の割に美味しい、ドトールの珈琲が好き、と推す理由も納得。積極的なアピールや宣伝よりも、お客様に美味しい商品とサービスを提供し続ける、こだわり。それも魅力なのだと。2017/03/10
Willie the Wildcat
42
US西海岸からの旋風にも我が道!味への拘り、フード開発、学校などの各論ではなく、「一杯150円で成り立つ店づくり」という”逆算”が、差別化と自信の源ではなかろうか。転機は、起業初期に訪れた京都の喫茶店という印象。製品と共に、経営戦略の観点!初代の志を引き継いだ2代目の新風に期待!ドトール・ファンの皆様からの叱責覚悟で告白すると・・・、「白ドトール」は記憶にありません。(汗)次回一時帰国時に再確認します。2015/11/17
morinokazedayori
27
★★★ドトールは「一杯のおいしいコーヒーを通じて人々にやすらぎと活力を与え、お客様を建設的な方向へと向かわせる」ことを軸とし、コーヒーのおいしさについてはもちろん、食器、調度、オペレーションに至るまで細やかに心が配られているという。初代、二代目各社長が奮闘している章は、ドラマが感じられて読みごたえがある。ドトールに足を運びたくなる。2022/06/25
hk
11
まさに三日にあげず通い詰めしているプラチナドトーラーのオイラだ。本書を図書館でみかけて読まないという選択肢はない。だがあいにくオイラは紅茶傾斜型ドトーラーなもので、ドトールコーヒーの凄味については一知半解なままだ。しかし「ジャーマンドック誕生秘話」や「ミラノサンド投入にまつわる丁々発止」などの項は興味深い。ここだけの話しだが、オイラは390円モーニングしか頼まない堅物ドトーラーでもある。だが本書をめくりミラノサンドという高嶺の花にもいつか挑戦すべしと決意を新たにした。コツコツとポイントを貯めて夢に挑もう。2019/07/01
マカロニ マカロン
11
個人の感想です:B。ドトールのコーヒーはいつ飲んでも確かに美味しい。ドトールの歴史、オペレーションの確かさ、こだわり抜いて設計されたカップやソーサー。タバコの煙をシャットアウトできる空調設備など。徹底的な研究開発の精神に感服した。コーヒーの品質は人質(じんしつ)だといって、フランチャイズのオーナーや社員を育てるトレーニングプログラム。これからも国産のコーヒーチェーンとして伸びて欲しい会社だ。2017/02/21