内容説明
享保14年、カムチャツカへ漂着した薩摩の少年ゴンザ(権左)は、『新スラヴ日本語辞典』を完成し、21歳の若さでペテルブルグに夭折した。作者はそのおどろくべき生涯の物語をめざし、丹念地道に少年の心と足跡と志を掘りおこした。そしてこのかくれた偉大な事跡とその存在を、堅実柔軟な筆致で興味津々たるロマンに仕上げた。舞台は、大黒屋光太夫がロシアから帰国する50年前のことである。
著者等紹介
徳永健生[トクナガケンセイ]
昭和16年鹿児島県生まれ。早稲田大卒。元鹿児島県立図書館長
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