内容説明
高学歴ワーキングプアを解決する具体的方策と学位取得者7人の証言。
目次
学歴が無いからワーキングプア、学歴があってもワーキングプア
大学院へ進学する方法、修了する方法
大学卒業資格が無い人のための大学院進学
いかに安く、楽をして、合理的に大学院へ行くか
某メガバンク行員がMBAを取り、教育学を学んでみる
看護専門学校から学士・修士・博士、そして今は看護大学教授
高齢化の進んだ徳島で、薬剤師が福祉を学ぶ
システムエンジニアが趣味で労働経済学を学んでみた
専門学校出身、博士(看護学)をめざす大学通信教育大好きナース
留学中も稼ぎ、世界を席巻した北海道出身の建築家
失敗とギリギリの連続だったけど、取った修士は本物です
「学歴ロンダリング」に惑わされる人々とこれからの大学院
著者等紹介
松本肇[マツモトハジメ]
学歴研究家、実践教育ジャーナリスト。神奈川県川崎市生まれ。神奈川大学法学部卒業、同大学院法学研究科修了、東京大学大学院教育学研究科大学経営・政策コース在学中。NHK、学研、よみうり日本テレビ文化センター講師等を経て現職。放送大学、日本福祉大学、大学評価・学位授与機構などで、10の学位を有する(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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morinokazedayori
42
★★★★社会人でありながら大学院に通い、様々な分野の修士や博士を取得した7名の体験談。社会人が大学に行くには、職場や家族の理解が不可欠なうえ、修士を取得してもお給料や役職のアップに直結するわけではない。それでも、大学院で学ぶメリットは大きい。ある分野の専門知識が増え、論理的思考力やプレゼン能力も高まる。何より、興味の赴くまま、志を同じくする人に囲まれ生涯学び続けることは、生きる上で大きな喜びとなる。大いに触発され、学び続けたい意欲が高まった。2016/09/06
kotte
13
生涯学習のすすめです。現在は文系の修士課程修了者が評価される土壌がなく、大学⇨大学院と文系の学生が進むことを否定する著者の視点は正しいと思います。リスクヘッジの観点から考えれば、就職後に学校に行くほうがよく、社会人でも放送大学等を使用して勉強ができるという指摘も正しいと思います。大学院で修士論文を書き上げる経験は貴重なもので、仕事の能力向上にも良い影響を与えるので、費用と時間が捻出できる方が社会人の立場を保持したままで大学院に通うことは意味のあることだと思います。2017/03/29
らっそ
10
ちょっと特殊な体験談。「趣味:大学」の人がたくさんいて安心した。2017/08/20
きいち
10
「生活基盤を持って大学院で自分の研究を進めること」を、7人の証言を通じて提案する。事例がおもしろいな、と思うのは、みなさん嬉々として、どんなに大変だったか、そして、修了後どんなに直接は役に立たないかを語っていること。すでに大学院で学びたいと思っている人には、趣味というか業というか、そうした学びの愉しさはよく伝わるだろう。◇それにしても、本を読む趣味とよく似てる。「クセ」になってる人には苦にならないけど、その悦びは、そうじゃない人にはとことん伝わりにくい。仲間を増やしたいなら、「撒き餌」も必要なんだけどな。2013/05/15
Yamamoto Kunihiro
4
図書館でタイトルを目にして読んでみた本 ここで紹介されている人たちの半分くらいは、趣味で学歴を積み重ねている人のように感じる。特に編者の稲垣氏は同年代ということもあり、ある種の学歴コンプレックスの反映のように思える。 読んでいてかなり気持ち悪くなった。2016/01/12
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- 和書
- 追われる警官 小学館文庫