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幸せの風を求めて - 榊原弱者救済所 (改訂版)

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  • サイズ B6判/ページ数 230p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784860444808
  • NDC分類 289.1
  • Cコード C0095

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

小鈴

20
歴史は左や右ではなくもっと奥深いものだ。 偶然とは言えたまたま大逆事件の本を読み込んでいたので、同時期に愛知県半田市にこのような「民間」の福祉施設があったことに驚きを隠せない。亀三郎はたまたま浜松の刑務所に入り、旧幕臣の典獄と親しくなり、金原明善につながる。浜松、駿府は徳川慶喜とともに幕臣がやってきた。亀三郎は江戸時代の高級官僚の思想や武術の薫陶を受けた。流行していた社会主義の影響ではなく、幕臣のエートスと任侠の義理人情と意地と意気で作り上げたのが弱者救済所なのだ。浜松の出会いで亀三郎は変わったのだ。2020/07/22

小鈴

18
驚き!明治末期、大逆事件が起きた頃、知多半島の付け根、愛知県半田市成岩の鴉根の丘で民間の弱者救済所が設立された。30年で1万5千人の「弱者」を救済。立役者は榊原亀三郎、任侠時代の名はべっこう亀。喧嘩沙汰で浜松の刑務所に。金原明善と出会いが人生を変える。組を解散し、設立するも苦労の連続、商業が盛んな半田市の商人からの寄付を得て、県から補助金をもらうまでに。出獄人だけでなく捨て子や障害者、捨てられた老人まで。健康な男性は職を斡旋。商家や工場の協力もあり、好きな職業を選択できた。好きだから長続きする!2020/07/22

今庄和恵@マチカドホケン室コネクトロン

12
読友さんのレビューより。弱者救済所というド・ストレートな施設名、障害者を障がいとか言い替えてる詭弁偽善の時代にはありえないもの。博徒の長に30年で15000人もの社会的弱者を救済する大事業を行わせたのは時代の勢いだったのではないかと。侠客亀三郎を導いた何人かの傑物、叩き上げでその財力を得るのは難しい時代、前時代の身分差ゆえの力ではないかと。もちろんそれを私利私欲に運用しなかったのは人徳だけれど。力を持つものは仁や徳もセットで持つというのが今とは違うとこかな。弱者救済、キリスト教的なものとフィットするけれ→2020/07/30

マシュー(new)

2
地元のタウン雑誌STEPで榊原弱者救済所の記事が掲載されており(本書の著者によるコラム)、すぐにネットで調べて本書がヒットした。これだけの大事業でありながら、これまで全く知らなかったことに驚いた。まさに篤志家の中の篤志家である。地元出身であることを誇りに思いたい。改訂版重版によると、近年、荒廃していた救済所の跡が記念碑とともに地元のボランティア、半田市役所の協力により整備されたという。これを機に広く認知されてほしいところだ。2020/08/28

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