出版社内容情報
発刊にあたって
20世紀初頭に誕生した高分子科学は著しい進歩を遂げ、安価で豊富な石油資源を背景に高分子産業を発展さ
せ、プラスチック時代を出現させるに至った。そしてわが国の高分子製品の生産量は年間約1,500万tに達し、日用
品から農・水産業用、工業用、医療用などあらゆる分野に普及し、社会・経済活動にとって不可欠になっている。しか
し、大量生産・大量消費・廃棄システムを前提とした経済・産業の高度成長を目指した結果、高分子廃棄物は年間
約1,000万tに及び、資源・エネルギー問題とともに地球的規模での環境問題をもたらすに至った。
高分子産業が21世紀の循環型社会と融和し持続的な発展を遂げるためには、高分子材料・製品を適切かつ有効
に利用するための基本的課題である信頼性を高めることが必要である。そのために最も重要なことは、今までに蓄積
されてきた高分子の寿命予測と長寿命化技術を新しい視点からとらえることである。そのためには、これまで化学的
視野（分子単位のナノテクノロジーの観点）と物理的視野（分子の集合体としての観点）で別々に理解されがちであっ
た高分子の特性を、一方のみに偏ることなく、両者を広い視野でとらえ、理解することがより必要である。
このような観点から、本書は広範な基礎と応用事例についての最新の情報を解説し、循環型社会への対応や将来
展望などについても触れた。さらに、略語索引10頁、事項索引26頁を掲載し、ハンドブックとしても活用できるように
工夫した。
本書は5編からなり、それぞれ次のような内容について詳述した。基礎編―1「寿命と劣化のメカニズム」では、劣化
と寿命の研究展望、1次および高次構造と寿命、化学的・物理的劣化現象。基礎編―2「キャラクタリゼーションと評
価法」では、劣化と寿命評価の主な試験法、寿命の予測法。応用編―1「寿命設計と長寿命化技術」では、材料面か
らの究明、種々の添加剤による長寿命化、文化財などの修復・復元。応用編―2「分野別応用例」では、鉄道車両・
自動車など輸送関連材料、電機・家電等関連材料、情報・OA機器・電子材料、建築・土木関連材料、そのほか医
療・紙など。応用編―3「循環型社会の寿命設計」では、環境対応設計、リサイクルを考慮した寿命設計、ライフサイ
クル寿命設計、コンピュータシミュレーションによる免震ゴム・安定剤の設計と劣化の解析など。それぞれのテーマに
ついて斯界を代表する各執筆者が、初心者でも実務に応用できるように平易かつ具体的に、最新の進歩を含め解
説した。本書が、高分子に関連した研究・技術に携わる方々に、少しでもお役に立てば幸いである。
2002年10月
監修者
大澤 善次郎
成澤 郁夫
内容目次
基礎編-1 寿命と劣化のメカニズム
序 論 寿命とは何か
＜成澤 郁夫＞
第1章 劣化と寿命の研究展望
1.劣化と寿命の研究経緯――化学的立場から
研究動向 循環型社会形成への対応 まとめ 高分子材料と生体の老化・寿命の
比較
＜大澤善次郎＞
2.劣化と寿命の研究経緯――機械的・物理的立場から
疲労寿命 クリープ寿命 環境応力亀裂と環境応力クレージング
＜成澤 郁夫＞
第2章 高分子の1次および高次構造と寿命
1.化学的視点
高分子特性の発現 高分子反応における劣化反応の位置づけ 高分子の1次構
造と劣化 高次構造と劣化 寿命との関係
＜大澤善次郎＞
2.物理化学的視点
化学変化と寿命 劣化原因が試験法だけで決まらない例 拡散
＜市原 祥次＞
3.ガラス状高分子の物理的エージングによる粘弾性挙動の変化
ガラス転移とガラス状態 平衡な液体状態における緩和 物理的エージングによ
る緩和時間の変化 応力・ひずみ曲線の変化 降伏と破壊
＜Shiro Matsuoka／市原 祥次＞
4.高分子のモルフォロジーと劣化
高分子のモルフォロジーと劣化：二つの視点 劣化評価におけるモルフォロジー
の重要性 高分子材料における劣化の評価と診断 高分子材料の酸化劣化に伴
う固体モルフォロジーの変化
＜西本 清一＞
5.微生物による劣化
環境中での高分子の生物分解 ポリヒドロキシアルカノエート 合成ポリエステル
ポリビニルアルコール グリコールエーテル 天然ゴム ポリウレタン
＜齊藤 光實／小林 照幸＞
第3章 劣化現象とメカニズム
1.劣化の定義および要因と症状
劣化の定義 劣化の要因 劣化の症状 劣化の評価方法
＜大澤善次郎＞
2.各要因による劣化
熱，光，放射線，電気的作用，微生物
＜大澤善次郎＞
オゾン，汚染物質（NOx，SOx，酸性雨など）
＜須賀 蓊＞
3.主要高分子の劣化挙動――劣化のメカニズム
ポリオレフィンの劣化 エラストマー 高分子
＜皆川 源信／根岸 由典＞
その他：塩化ビニル，熱硬化性樹脂
＜皆川 源信／三寺 太朗＞
第4章 物理的・機械的劣化現象とメカニズム
1.クリープ
線形粘弾性 大変形クリープ クリープ破壊
＜栗山 卓＞
2.疲 労
疲労過程における構造変化と粘弾性挙動 GF強化ナイロン66樹脂の疲労メカニ
ズムと疲労寿命
＜加藤 淳／半田 浩一＞
3.電気絶縁機器の劣化現象
高分子材料の電気絶縁機器への適用動向 高分子絶縁材料の劣化現象と絶縁
破壊メカニズム
＜本間 宏也＞
第5章 複合的劣化現象とメカニズム
1.環境応力亀裂，ソルベントクラック
機械的要因 環境要因 高分子の構造要因 劣化を伴う応力亀裂 環境応力亀
裂の試験法
＜清水 研一／市原 祥次＞
2.水
吸湿，乾燥および吸水 加水分解 水の電気的性質への影響 水による機械的性
質の変化
＜曽根 正人／市原 祥次＞
基礎編-2 キャラクタリゼーションと評価法
第1章 劣化のキャラクタリゼーション
1.分光学的手法――赤外・ラマン分光法，紫外・可視分光法，蛍光法
劣化によるポリマーの化学構造の変化の解析 劣化のデプスプロフィル（劣化深
度）の解析 劣化による固体構造の変化の解析
＜高山 森＞
2.ESRスペクトル
ESRスペクトルの原理 劣化の研究への応用
＜鳥飼 章子＞
3.パルス法NMR
NMR緩和現象と高分子の分子運動 パルス法NMRの高分子への応用：ゴム材料
を中心として
＜福森 健三＞
4.XPSにみる表面分析と接触角
XPS 接触角の測定法と表面分析法としての利用
＜中前 勝彦＞
5.形態学的手法
光学顕微鏡 電子顕微鏡の種類と特徴 高分子材料の電子顕微鏡観察のための
試料作製技術 高分子材料の劣化機構の解析例
＜佐野 博成／残華 幸仁＞
6.その他の手法
ケミルミネッセンス 高分子のケミルミネッセンスおよび熱酸化
＜L. Rychla／J. Rychly／鳥飼 章子訳＞
アコースティックエミッション法
＜成澤 郁夫＞
第2章 劣化と寿命の主な試験法
1.試験上の一般的注意事項と試料の作製
高分子材料の評価技術と信頼性 機械的・物理的試験における一般的な注意事
項 化学的試験法における一般的な注意事項 高分子材料の物理・化学的試験
のための試料の状態調節および試験のための標準雰囲気 各種物性評価にか
かわる試験法の規格化
＜北野 武＞
2.化学的変化の劣化試験法
高分子材料の化学的特性 高分子材料の化学的変化に伴う劣化にかかわる化学
的特性 化学的劣化試験法
＜北野 武＞
3.機械的・物理的変化の劣化試験法
機械的試験法 物理的試験法
＜北野 武＞
4.耐熱性評価と熱分析――速度論を中心として
熱劣化と熱分析の速度論 耐熱性試験法 付録―換算時間計算のための近似式
と関数表
＜小澤 丈夫＞
5.耐微生物試験法
かび抵抗性（真菌）試験 まとめと実際のかびかどうかの判定紹介
＜大武 義人＞
6.複合的試験法
大気暴露試験：耐候性 促進耐候（光）性試験 オゾン劣化試験 熱老化試験 そ
の他（汚染試験など）
＜須賀 蓊＞
第3章 寿命予測法
1.寿命予測法概論
故障解析するための分析技術 故障（事故）とその要因解析
＜大武 義人＞
信頼性工学と寿命予測
＜成澤 郁夫＞
2.予測可能な寿命
速度論 温度・時間換算則
＜市原 祥次＞
非線形動的粘弾性測定に基づく疲労寿命の予測
＜高原 淳／梶山 千里＞
ウレタンのクリープ寿命
＜西 敏夫＞
3.予測困難な寿命
予測困難な寿命の事例
＜小川 俊夫＞
高分子材料の安定性と化学発光
＜細田 覚／関 吉伯／木原 勇人＞
応用編-1 寿命設計と長寿命化技術
第1章 材料面からのアプローチ
1.ポリマー材料選択概論
ポリマー材料の選択ならびに事故と劣化の関係 ポリマー選択時の適正ポイント
＜大武 義人＞
2.汎用ポリマー
ポリエチレンの性質 ポリエチレン製パイプの用途 より高圧下で長期寿命を発現
するために 要求される性能 樹脂設計の考え方 従来品の構造 新規触媒によ
るPEの構造 今後の展開
＜高橋 守＞
3.主要エンプラ等
ポリイミド膜材の宇宙環境耐久性 耐熱性ポリイミド複合材料の長期耐久性 材料
面からのアプローチ
＜横田 力男＞
4.生分解性ポリマー
微生物産生系 天然高分子系 合成高分子系 生分解性高分子の物性および用
途 生分解性高分子の生分解試験法 生分解性の制御
＜三友 宏志＞
5.光分解性高分子
高分子の光分解性と分子設計 光分解性高分子の現状
＜大澤善次郎＞
第2章 添加剤による技術
1.プラスチック用安定剤
安定剤の役割 安定剤の分類 プラスチックにおける安定化の特徴 相乗作用と
拮抗作用 安定剤の今後
＜皆川 源信／根岸 由典＞
2.ラジカル捕捉剤
高分子の寿命を支配するラジカル捕捉剤 ラジカル捕捉剤
＜大西 章義＞
3.光安定剤
紫外線吸収剤 HALS リサイクル
＜飛田 悦男＞
4.ヒドロペルオキシド分解剤
ヒドロペルオキシド分解能の比較 リン系酸化防止剤 硫黄系酸化防止剤 リサイ
クル ヒドロペルオキシド分解剤の今後
＜飛田 悦男＞
5.金属不活性化剤
重金属不活性化剤の作用機構 重金属不活性化剤の実用例
＜飛田 悦男＞
6.白色フィラー
酸化チタン 酸化亜鉛 硫化亜鉛
＜飛田 悦男＞
7.カーボンブラック
CBと耐熱老化性 CBと耐候（光）性
＜大西 章義＞
8.難燃剤
難燃剤の種類と用途 リサイクルと難燃剤
＜木村 凌治＞
9.抗菌・防かび剤
抗菌・防かび剤によるプラスチックの劣化・障害の防止 高分子用抗菌剤，防か
び剤の種類と特徴 今後の動向
＜木村 凌治＞
10.紫外線遮へい剤
酸化チタン 酸化亜鉛 酸化セリウム 高分子材料の長寿命化
＜飛田 悦男＞
11.着色剤と褪色防止
顔料配合における褪色防止 染料配合における褪色防止
＜飛田 悦男＞
12.造核剤
造核剤の作用とモルフォロジー変化 造核剤の作用機構 高分子材料の安定性
における造核剤の影響
＜飛田 悦男＞
13.塩ビ安定剤（脱鉛）
環境問題と安定剤の脱鉛化 安定剤の作用と機能 鉛系安定剤の作用と機能
脱鉛安定剤の構成と作用 電線用脱鉛安定剤 硬質用脱鉛安定剤
＜中沢 健二＞
第3章 リペア技術
1.劣化プラスチックの復元
高分子材料の劣化とその特徴 劣化の修復と防御
＜武田 邦彦／池田 泰之＞
2.塗 装
塗膜の劣化現象 ESRの塗膜への応用
＜岡本 信吾＞
3.熱硬化性ポリマー
FRP
＜金山 達也＞
タイヤ
＜内藤 壽夫＞
4.考古遺物の保存処理・修復
考古遺物への合成高分子の適用 各種考古遺物の保存処理：樹脂含浸 破片な
どの接合 欠損部の補填 樹脂を用いた運搬と保管
＜増澤 文武＞
応用編-2 分野別応用例
第1章 輸送関連材料
1.鉄道車両用高分子材料の耐久性評価（寿命予測）手法と長寿命化技術
鉄道車両用材料概説 鉄道車両用高分子材料の耐久性評価手法 長寿命品の
開発事例
＜半坂 征則／相原 直樹／御船 直人＞
2.自動車用高分子材料の寿命設計
自動車部品の耐久性評価 高分子系自動車部品の耐久性
＜松田 雅敏／福森 健三＞
3.航空機――長寿命化を目指す複合材部品適用について
航空機構造の複合材化の現状と将来展望 航空機用複合材構造の高靭性化：損
傷許容性能向上 航空機用複合材構造の低コスト化：厚み方向の強化体介在と
樹脂の2次含浸 航空機用構造への複合材適用：軽量化と長寿命化の両立
＜石川 隆司＞
4.タイヤ
タイヤの寿命予測技術
＜中島 幸雄＞
タイヤ用有機繊維の動向と長寿命化
＜川崎 清人＞
5.タイミングベルト
疲労寿命特性 寿命特性の整理法について 寿命予測と長寿命化における今後
の課題
＜飯塚 博＞
第2章 電機，家電
1.電線，電機材料
ストレスと耐久性 耐久性試験規格
＜金子 剛＞
2.電気・電子機器
電気・電子機器における高分子材料の寿命設計 電気・電子機器における高分子
材料の長寿命化への取組み
＜馬場 文明＞
3.ガス器具
環境応力破壊に対する評価 耐熱変色性評価 耐ウォーターハンマー性評価
＜西村 寛之／川口 隆文＞
第3章 情報・OA機器・電子材料
1.封止樹脂
エポキシ樹脂系封止樹脂
＜尾形 正次／金城 徳幸＞
半導体パッケージ用接着フィルム
＜富山 健男／田中 俊明／稲田 禎一／細川 羊一＞
2.光ファイバー用コート材
被覆材特性の長期信頼性の推定 光ファイバー被覆材特性に及ぼす水分の影響
と耐水性評価方法
＜宇加地孝志＞
3.接着の耐久性と寿命予測
接着接合における劣化の要因 水分による劣化と経時変化の予測 クリープ耐久
性 疲労耐久性 実効接着強度
＜原賀 康介＞
第4章 建築・土木
1.建築用シーラント，関連製品
シーリング材に求められる基本性能 シーリング材の種類 シーリング材の故障
シーリング材の劣化 シーリング材の寿命予測と長寿命化技術 定形シーリング
材
＜滝澤 俊樹＞
2.構造接着
構造接着とは 構造接着に使用される接着剤 構造接着の耐久性とその推測 構
造用接着剤の耐久性評価と問題点
＜田村 靖夫＞
3.防水シート
防水シートが受ける環境条件と劣化性状 シート防水の耐久性能
＜世良 昌也＞
4.高分子建材（天井材，床材ほか）
床のすべりの評価方法 転倒衝突時の床のかたさの評価方法
＜横山 裕＞
5.コンベヤベルトの長寿命化技術
エンドレス作業 エンドレスの信頼性とベルトの安全率 エンドレスのデザイン 応
力解析 実験検証 モデル試験 エンドレス部の解析モデルと静的試験での検証
亀裂進展観察 エンドレス設計の設計例 エンドレス最適設計に向けて
＜今井 篤志＞
6.FRP製品
FRP浴槽 化学プラント用FRP 下水道用FRPパイプ 構造物補修用FRP FRP橋
梁
＜藤井 善通＞
7.パイプ
合成樹脂管の長期性能 クリープ 疲労
＜藤井 重樹＞
第5章 その他の材料
1.医療材料
医療用具に求められる特性 医療材料の長寿命化に求められる特性 医療用具
の長寿命化技術
＜櫻井 秀彦＞
2.紙および板紙
紙に関する基礎的情報 紙の寿命と長寿命化 製紙原料の確保：現状と将来 紙
のLCA研究
＜上埜 武夫＞
3.粘着テープの耐久性
耐久性評価について 耐熱温度に関する規格試験方法 両面接着テープの耐久
性 表面保護用粘着テープの耐久性
＜太田 義夫＞
4.逆浸透膜の寿命予測
逆浸透膜の寿命 要因別の寿命予測と対策 実際の運転時のモニタリング
＜廣瀬 雅彦＞
応用編-3 循環型社会の寿命設計
第1章 環境対応設計
1.総 論
環境問題 リデュース・リユース・リサイクル リサイクルの現状 環境対応設計の
現状
＜梅田 靖＞
2.インバース・マニュファクチャリング
ライフサイクル設計
＜梅田 靖＞
3.リサイクル・リユースをめぐる法整備
法的整備
＜内藤 壽夫＞
第2章 リサイクルを考慮した寿命設計
1.高分子材料のリサイクルと寿命
江戸時代のリサイクルに学ぶリサイクルの問題点 リサイクル品の寿命：ポリカー
ボネートの場合 金属材料リサイクルとプラスチックリサイクルの違いと回収率
低密度ポリエチレンのリサイクルと生分解 リサイクルとエコバランス
＜大武 義人＞
2.プラスチックリサイクルの現状と将来展望
プラスチックの生産量と排出量 プラスチックリサイクルの定義 プラスチックリサ
イクルの現状 ペットボトルのリサイクル プラスチックリサイクルの今後
＜大前 巌＞
3.FRPのリサイクル――セメント原燃料化について
FRPを取り巻く環境 FRP廃棄物の現状 FRP廃棄物のリサイクル技術 FRPリサ
イクル実証 研究 海外の動向
＜東海林芳郎＞
4.架橋ゴムの高品位リサイクル技術
架橋ゴムの再生技術 架橋ゴムの連続再生技術
＜毛利 誠／佐藤 紀夫＞
5.塩化ビニル樹脂とリサイクル
塩化ビニル樹脂の特徴 塩化ビニル樹脂のリサイクル
＜牧野 哲哉＞
6.「写ルンです」における長寿命設計
誕生と発展について リサイクルの小史 「写ルンです」のリサイクル技術 今後の
方向
＜市野 修一＞
第3章 ライフサイクル寿命設計
1.ライフサイクルアセスメント（LCA）とは
LCAの一般的な手順 LCAにおける環境影響の統合評価 わが国のLCAの普及
と取組みの現状 LCAの今後の展開
＜稲葉 敦＞
2.プラスチックのLCA
プラスチックとLCAの歴史 プラスチックのライフサイクルインベントリ分析 廃プラ
スチックの処理に関するLCA LCAの本質と今後の課題
＜本藤 祐樹＞
3.発泡スチロールの寿命と再資源化
リモネンを用いたEPSリサイクル技術 リサイクルシステム構成 CO2排出量評価
展望と結言
＜野口 勉＞
4.易解体設計
コニカの環境方針 複写機を取り巻く外的状況 コニカの製品アセスメント制度
複写機の環境対応設計 易解体設計（リサイクル設計）
＜佐々木 收／浜中 泉＞
5.廃棄物分野へのLCAの適用
LCAとは：PLCAとWLCA LCAの実施目的 廃棄物処理におけるLCAの手順 LCA
研究事例 WLCAの必要性 WLCAの適用の可能性
＜田中 勝＞
6.製品設計における環境影響評価
高分子材料の使用目的：なぜ使われるか これまでの製品設計要件：高性能と耐
久信頼性保証が中心の技術追求 新時代に要求される新要件：リサイクル性の
付加に伴う設計思想確立の必要性
＜小原 靖三＞
第4章 コンピュータシミュレーション
1.免震ゴムのコンピュータシミュレーション
免震ゴム設計の基本的フロー 免震ゴムの耐久設計の考え方 有限要素法
（FEM）の免震ゴムへの適用 FEMシミュレーションの実例
＜関 亙＞
2.安定剤開発におけるコンピュータの活用
フェノール系酸化防止剤の開発への活用 紫外線吸収剤の開発への活用
＜皆川 源信／石川 慎一＞
3.高分子劣化（酸化）機構解析へのアプローチ
ポリプロピレンの自動酸化のコンピュータシミュレーション
＜畑中 知幸／寺野 稔＞
4.高分子材料の劣化予測の方法としての固体NMR構造解析とコンピュータ
固体NMR技術と構造解析 固体NMRによる高分子材料の構造解析 NMR構造解
析におけるコンピュータの活用
＜安藤 勲／山内 一夫／木村 英昭／黒木 重樹＞
○略語索引
○事項索引
著 者
監修者
大澤善次郎
群馬大学名誉教授・足利工業大学総合研究センター客員研究員
成澤 郁夫
山形大学名誉教授
編集幹事
内藤 壽夫
内藤技術士事務所所長
編集委員
（五十音順）
市原 祥次
東京農工大学工学部有機材料化学科教授
倉内 紀雄
（株）豊田中央研究所取締役副所長
松永 孜
（財）化学・バイオつくば財団理事
皆川 源信
元 旭電化工業（株）専務取締役
