内容説明
耐震偽造の衝撃的な事件が起きても、誰も動かない。これは国だけでなく、国民の側の「罪」でもある。本書は、政府の法改正に対抗すべく、現在の建築確認制を建築許可制に、建築士を職能者に変えよ、と主張するものである。この改正なくしては第二の姉歯を阻止できないばかりではなく、日本の都市を安全で美しいものにするという国民の悲願は到底達成できない。この改正は、都市に「革命」を起こすだろう。
目次
序章 何も変わらない
第1章 民間開放―それが問題だ
第2章 巨額の利益を生むからくり
第3章 建築界は?
第4章 私たちの提案その1・建築士からプロの建築家へ―緊急座談会・建築家よ、今こそ立ち上がれ!
第5章 私たちの提案その2・建築確認から建築許可へ―緊急シンポジウム・責任ある建築制度を確立するために
第6章 美しい都市が生まれる
著者等紹介
五十嵐敬喜[イガラシタカヨシ]
1944年山形県生まれ。法政大学教授、住民法律センター弁護士。早稲田大学法学部在学中に司法試験に合格し、卒業後は弁護士として不当な建築や都市計画による被害者の弁護活動に携わる一方、これまでの公共事業のあり方を批判し、「美の条例」(神奈川県真鶴町)制定に尽力するなど、美しい都市を創る権利の確立を訴えている。これまでに公共事業のチェック機構や都市計画の専門家として数多くの研究があり、近年は「市民の憲法研究会」を主宰して、国民主権の原理に立つ憲法の新たなあり方を提唱している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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