内容説明
小さなノノちゃんと二人、森で暮しはじめたママ。動物たちとのふれあい、森の保育園、一緒にいる時間、離れている時間、新しいパパとの出会い。いわさきちひろの孫・春野さんが描く親子の世界!
目次
essay 等身大の母親の日々―このおはなしができるまで
森の仲間たちとの出会い
茶色のおうちの訪問客
春が運んできてくれたもの
森のベビーラッシュ
「入園許可」のお知らせ
ノノちゃんとママの離れて過ごす時間
ノノちゃんとママの散髪
川での出会い
「センセイ」のお悩み相談
ノノちゃんとママとセンセイ
立ってするトイレと、座ってするトイレ
ノノちゃんの抗議
ノノちゃんに、パパができた!
ノノちゃん、色を命名する
ノノちゃんの真っ赤な傘
初めてのコンサート
「ママ」でなくなる日、「ノノちゃん」でなくなる時間
森の仲間と作ったクリスマスツリー
essay これからも、いっしょに―あとがきにかえて
著者等紹介
松本春野[マツモトハルノ]
1984年、東京都出身。絵本作家、イラストレーター。2006年、多摩美術大学油画科卒業。祖母は絵本作家のいわさきちひろ(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
鱒子
57
図書館本。著者の松本春野さんは、いわさきちひろさんのお孫さんだそうです。森の動物たちと親子が触れ合うというファンタジックな内容。しかし実際の著者の子育てがベースになっており、子供のエゴと母親のエゴが見える、実に等身大のお話です。ーーわたしもねぇ、絵本の中のお母さんたちは立派すぎると常々思っておりましたよ。2020/01/06
papapapapal
34
作者の松本春野さんは、子どもの水彩画で有名な、いわさきちひろさんのお孫さん。優しい画風がどこか似ている。春野さん自身の出産から、その娘が4歳を迎えるまでの日々。「子どもと同じように喜怒哀楽があり、自分の欲求に正直で、時には誰かを傷つけることもある、人間らしい等身大の母親」でも良いのでは…そんな思いから生まれた大人の絵本。自身を取り巻く環境を、森と動物たちに例える視点が面白い。 母親だって未熟で不完全。当たり前の事だけど、私も自分が母親になるまでは、堅く難しく考えて、身構えてたかな…。2020/02/15
S.Mori
29
シングルマザーのおかあさんが一生懸命に娘を育てていくお話です。子供向けの絵本のようでありながら、大人のファンタジーのようなところもあり、物語自体が少し不自然になっています。でもその欠点を補って余りあるのがイラストの素晴らしさ。優しくて温かみがあり、眺めているとささくれた心が穏やかになります。どこかで見たことがあるようなと思ったら、作者はいわさきちひろのお孫さんでした。わたしはちひろの大ファンなので、その作風を受け継いでいる人の本を読めて本当に嬉しかったです。2020/10/17
ゆーり
18
図書館の新刊コーナーにあったのですが「ん?いわさきちひろ?の割に現代風の。。」いわさきちひろのお孫さんは絵本作家でしたか。シングルマザーのママと娘のノノちゃん。森の中のたくさんの動物と人間。手を差し伸べる優しい住人たち。決して「できた」大人ではないママは、自分の都合と家事育児に翻弄されながらも、母子が穏やかに過ごしていく日々が綴られてます。女の子なのに男子トイレで用を足したいノノちゃん、葉っぱの色が沢山あることに気付いたノノちゃん、コンサートホールで消灯したときの反応、小さな事件。だけど素敵。2020/03/29
みさどん
14
子ども向けの表現になっているけれど、これは子育てにおける母の心情を描いてあって、大人向けの様子。前半は森の動物が人と同じようにしゃべったり遊びに来たりして、後半は人間世界がメインって、なんだかちぐはぐだった。本音が描いてあるのだから、メルヘンでなくてよかったのではないかな。子育ての苦労はなるほどで、共感を生みそう。2020/06/09