内容説明
三島由紀夫から託された遺言、あたたかな交流のあった山本夏彦や久世光彦との別れ…。喪失感を抱えながらも、生きることの意味を問う。生と死の深淵を見つめた珠玉の随筆。悪性リンパ腫を克服、奇跡の完治を果たした著者の復帰第一作エッセイ集。
目次
お礼まいり(ヴィシーの冷湯―タイで見た三島さんの横顔;美食家の百歳;山本夏彦さんを送る ほか)
昔の音や人の声(故郷に置いてやりたや;ある「引き継ぎ儀礼」の記憶;ヨブ記と中野さんの「風」 ほか)
時の流れの中で(少年殺人犯に名誉?;ドナーカード;世界人口予測の難産 ほか)
著者等紹介
徳岡孝夫[トクオカタカオ]
昭和5年、大阪府生まれ。京都大学文学部英文科卒業。フルブライト留学生として米シラキュース大学新聞学部大学院修学。毎日新聞社会部、『サンデー毎日』、『英文毎日』の各記者、編集次長、編集委員を歴任。ニューヨーク・タイムズのコラムニストも務めた。同61年、第34回菊池寛賞受賞、平成3年、『横浜・山手の出来事』で第44回日本推理作家協会賞受賞、同9年、『五衰の人―三島由紀夫私記』で第10回新潮学芸賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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