内容説明
時代の尖端を行く大胆な発想で、[文学の社会化]に貢献した昭和文壇の大御所の代表的なエッセイを集成。伝説的な評論「文芸作品の内容的価値」をはじめ、夏目漱石、芥川龍之介への感動的な追悼文、大きな影響を受けたアイルランド文学へのオマージュなど、菊池寛の全貌を示す文芸・演劇・映画エッセイを収録。
目次
第1章 生活第一、芸術第二(上田敏先生の事;晩年の上田敏博士;漱石先生と我等 ほか)
第2章 自分に影響した外国作家(自分に影響した外国作家;シングと愛蘭土思想;ゴルスワアジイの社会劇 ほか)
第3章 演劇と映画雑感(演劇私議;将来の日本映画;劇の筋及び境遇 ほか)
著者等紹介
菊池寛[キクチカン]
1888(明治21)年~1948(昭和23)年。香川県の生まれ。1916年、京都大学文学部英文科卒業。在学中に芥川龍之介、久米正雄らを中心とした第三次・第四次「新思潮」に参加、戯曲「屋上の狂人」「父帰る」などを発表した。18年から翌年にかけ発表した「忠直卿行状記」「恩讐の彼方に」が評判となり、文壇での地位を確立。その後、「真珠夫人」「受難華」などの成功により通俗小説の分野で新生面をひらいた。23年、雑誌『文藝春秋』を創刊。26年、日本文芸家協会の前身、文芸家協会を設立。35年に芥川賞・直木賞を、39年には、菊池寛賞を創設するなど“文壇の大御所”として精力的に活動、“文学の社会化”に大きく貢献した(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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