内容説明
戦時中に幼少期を過ごし、敗戦の混乱期、小学校入学。一九五〇年代、六〇年代に青春を生きたヤスケン流破天荒な半生記!文学・思想・音楽・絵画・映画に関する熱い体験を回想。それと同時に本書は、戦中・戦後の日本人の不変の精神構造を撃った告発の書にもなっている。
目次
1 三歳までの「歴史」を振り返り、戦時中も敗戦後も、日本人の精神構造、何一つ変わっていないことを知って驚く。
2 敗戦直後の日本は狂っていた。そのことを反映するように、祖父母の「家」も尋常ではなかった。
3 昭和二十一年、小学校に入ったぼくらは、食料もなく教育もされず、親にも国にも見捨てられた、いわば「捨て子状態」だった。
4 アメリカン・ポップスに出会った中学時代、本の魔力を知った高校時代、第一期「疾風怒涛」時代の始まりだ。
5 ジャズ、現代音楽、現代絵画、現代哲学、そして現代文学に淫しはじめた十七、八歳の不良少年時代。
6 祖父の家を出て、待望のアパート暮らし。時は一九六〇年、ぼくは、一人の女と出会うことに。
7 一九六四年、ようやく乞食生活に別れを告げ、偶然、編集者になる。二十六歳になっていた。
8 敗戦後五十年、首相は「自衛隊合憲」を明言、日教組は小、中学校での「日の丸」「君が代」を許容した。日本はまたしても、ぼくの生まれた時代に逆行しつつある。
著者等紹介
安原顕[ヤスハラケン]
1939年、東京生まれ。編集者を経て、97年4月からフリーに。辛口評論で定評がある。ミュージックバードPCM放送のジャズ番組「ギンギン・ニューディスク」(隔週金曜日午後8時~12時。隔週再放送)のホスト、「寺島靖国PCMジャズ」(隔週土曜日午後4時~6時。同)の永世ゲスト。日本最大のオンライン書店「bk1」「文芸サイト」編集長
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