感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
miyuki
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11月11日より。被爆者である彼の短歌は、そこに虚構はないはずだが生半可な虚構短歌よりも現実離れしており、歌だけを吟味したら本当に不思議だ。英対訳について、私は英語Tankaに詳しくないし英詩の素養もないためその善悪についてはわからない。ただ、日本語短歌の逐語訳でなく歌句の展開の順序が入れ替わっているものもある。竹山氏は、その体験だけでなく歌の技巧もかなり上手いと思う。純粋にその歌句修辞にも学べるところがある。我々は平和ボケしすぎた。あらゆる前衛芸術よりも怖ろしい瞬間が、この世に確かにあったのだ。2014/11/12