内容説明
今、最高にファッショナブルなドレスとして着物を着る女性が増えています。同時に、日常に着物がない時代だからこそ、「お手本」を求める声が少なくありません。そのねがいに応えてくれる最高のお手本は、実は日本映画の中にあるのです。乱れてなお美しく、品と粋が失われない着物姿。銀幕着物美の秘訣をさぐる「身震いするほどかっこいい着物女の艶やかさ」研究&実践書。
目次
きもの今鏡―フィルムが呼び覚ます着物スタイリング(『緋牡丹博徒』/女侠客の意気;『流れる』/花街の女の粋;『刺青』/自堕落な色香;『夜の河』/恋を染める;『ツィゴイネルワイゼン』/鮮やかな白日夢;『女系家族』/良家の華)
きもの昔鏡―フィルムの中の着物(東映京都撮影所衣裳部;ファッションクリエーター;銀幕きもの手本帖―着物映画あれこれ;女優きもの語り)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ヒロミ
37
素晴らしい本でした。映画(多くはスタンダードな名作)に出て来る女優の着物の着こなしを、スタイリストの石田節子さんと豆千代さんが現代風にアレンジしてスタイリングしたビジュアル着物ブック。たくさん映画が紹介されています。モデルさんもミステリアスなお顔立ちで着物がよくお似合いです。辛抱たまらなくなったので鈴木清順監督の浪漫三部作のBOXセットをポチりました…「ツィゴイネルワイゼン」楽しみです。随所にあるコラム、名匠に愛されし銀幕ミューズ・若尾文子さんのインタビューなど着物女子マストな貴重な一冊。2015/11/15
19
6
パラパラ立ち読みしたら松尾文子さんの「刺青」という映画の画像がなまめかしく、藤純子さんの「緋牡丹博徒」の画像が凛々しすぎて目が離せなくなり購入しました。文章は面白くて、昔の退屈な芸術的日本映画を「着物の映像」という視点であらためて見直したいと思わされました。しかし!圧倒的に画像が少ない!もっと昔の映画の美しい女優さんの着物の写真をバンバン載せてほしかったな~2015/03/22
ぽん酢
5
「あなた、あたしの骨が好きなんでしょう。あたしの、身体を焼いたら、透きとおった桜の花びらみたいな骨が、取れると思ってるんでしょ。 ・・・・・・わかるわよ。いつだって、骨をしゃぶるみたいな抱き方だもの (『ツィゴイネルワイゼン』より)」 痺れる。言ってみたいし、言われてもみたい!2012/03/28
fumi
2
私は和服の着方については、レース半襟とかラメの浴衣地とか許せない保守派なので、その点に関しては正直、参考にもならず心も動かず、だったのですが。いやしかし、見たい映画がだいぶ増えました。 2007/03/25
ふう
1
この毒々しさは受けつけられない。帯は縛るもの、というキツさでなく、纏うものとしてきものと一体の優しい存在であってほしい。