出版社内容情報
宮武 正明[ミヤタケ マサアキ]
著・文・その他
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
katoyann
26
福祉事務所の職員の経験に基づきながら、貧困による学習権保障の課題について考察した研究書。主に1980年代の江戸川区の実態を振り返りながら、生活保護世帯の子どもの高校就学を「最低生活保障」(50頁)に位置づけることや貧困層の学習支援の重要性を訴えている。1980年代は高校進学率が94パーセントに上る中で、生活保護世帯の高校進学率は75%にまで下がってしまう。著者は、就労する上での最低限の計算力も欠いている子どもが貧困層の家庭に集中している実態を憂慮し、学習支援の手厚い保障を訴えている。現在にも通じる課題だ。2023/04/09
ゆう。
23
貧困世帯に住む子どもたちの学習権について考えることのできる本だと思います。特に高校進学率と貧困の関連について分析がなされています。著者は貧困の連鎖を断ち切るためにも、高校進学を支援していくことが重要だと問題提起しています。僕は子どもたちの学習権を保障することは、子どもの発達権を保障することにつながると思います。すべての子どもたちが学ぶ喜びを味わい、民主的人格形成と発達が保障されるように、義務教育段階から教育とは何かを問いつつ、学習支援をしていくことが必要ではないかと思いました。2016/05/16
りょーーーー
1
シングルマザーの問題はいかんせん難しいですよね。当事者意識を持ち続けることが大切だと再認識できた一冊です。それが一番難しいのですが...2016/02/04