内容説明
本書は、20世紀において近代社会が未曾有の発展を遂げつつも、深刻な「行き詰まり」に遭遇しているとの認識に立って、「近代」の諸価値の批判的継承と人間の再生という視点から、新世紀における人間・社会・国家のあり方を展望しようとしたものである。
目次
第1部 生と人間(生命と相互主体;人権と生命―現代の生命操作の現場から;いのちの共鳴―人権の根を掘る;資本の時間秩序と生命活動)
第2部 個と共同性(新世紀社会における個人の自立と人間的連帯―市民社会論とアソシエーション論を手がかりにして;農家から家族を考える;語りの「個と共同性」―リサーチ行為とイデオロギー研究への一視角;現代日本における反倫理的行為の背景―「人格」意識の変容と「人格分裂」肯定言説)
第3部 グローバリゼーションと国民国家(欧州統合と「地域主義」の台頭―「ウェールズ議会」の設置とイギリスの「分解」;グローバリゼーションとフランス―ネオ・リベラリズム批判;グローバリゼーションと労働の未来―ドイツの経験を参考にして;社会地における個別性・多様性・普遍性と学問や民族・国家の領域意識)
著者等紹介
北村寧[キタムラヤスシ]
1943年中国・北京市生まれ。東北大学大学院文学研究科社会学専攻博士課程単位取得退学。現在福島大学行政社会学部教授
佐久間孝正[サクマコウセイ]
1943年東京都生まれ。東北大学大学院教育学研究科教育学専攻博士課程中退。教育学博士。現在東京女子大学文理学部教授
藤山嘉夫[フジヤマヨシオ]
1946年樺太生まれ。東北大学大学院文学研究科社会学専攻博士課程単位取得退学。現在横浜市立大学商学部教授
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