内容説明
作家の名前はどの文字から始まるのが多いか、ジャン・バルジャンはどれぐらい出てこないか、芥川賞は何色がよく取っているのか等々、本にまつわる役に立たないことをゆるーく調査する!
目次
文庫本は何冊積んだら倒れるか
『坊っちゃん』のしおりは何ページに挟まっているか
ハヤカワ文庫と講談社文庫のすきまに住めるのは何か
いろんな文庫本をハダカにしてみた
うろおぼえのベスト10
川端さんの文庫解説を奮発したのはだれか
文庫カバーの長さは一尺三寸である
未読の悪魔はどれくらいで取り憑くか
小説をめちゃ速読してみる
50年前のSFベスト10を途中まで読む〔ほか〕
著者等紹介
堀井憲一郎[ホリイケンイチロウ]
コラムニスト。1958年、京都のほうの生まれ育ち。早稲田大学第一文学部卒業。著書多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
buchipanda3
80
本に関するゆるーい調査本。「本の雑誌」の連載コラムをまとめたもので、毎回ひとつのお題目について作者がほわっと調べたことを披露してくれている。読む方も気を張らずにサラッと楽しんで読めた。お題目の中には正直なんだそれは的な切り口のもあるが、読書をする人は案外興味を持つのではと思ったりして。タイトルになっている文庫本は何冊~は、積読をしている人は参考になるかも。名作古典の文庫が結構目録から削除されているのには驚いた。解説のネタばらし率や「レ・ミゼラブル」の展開リストなどなど。本の楽しみ方にも色々とあるものだ。2019/09/30
アキ
76
2014年から2019年まで「本の雑誌」に連載されていたもの。思わず笑っちゃう文章と文庫本を中心に色んなテーマでゆる~く遊んでみましたというもの。題名の結果は、新潮文庫が最も多くて49冊!講談社文庫と光文社文庫が36冊で最も少なかった。それで何?とは言わないことがお約束。文庫を左手だけで読んでみる、「坊ちゃん」のしおりは何ページに挟まってるか、とかふ~んって感じだけど「10冊以上の本を書いた頃から、本1冊のすべての文章のすべての語句を責任をもって書いてる人なんてそんなにいないだろう」って文は印象に残った。2019/10/24
よっち
51
「本の雑誌」に連載されていたもの。ずんずん調査の堀井憲一郎が出版業界の謎に挑む誰も驚かない驚異のゆるーい調査を紹介した一冊。いわゆる本に関する雑学エッセイで、レーベルごとに文庫本を何冊積んだら倒れるかとか、未読本は何日経過すると読めなくなるのか、新潮文庫や岩波文庫の目録を使ってどんな作家が消えていっているのか、ノーベル文学賞の高齢受賞者を調べてみるなど、自分ではやろうとは思わないし、実際に何かの役に立つかどうかは微妙だけれど、何となくなるほどなと思えるような試みをいろいろ試しているのは興味深かったです。 2019/10/31
いちろく
41
20代頃に米とパスタのカロリーを計算して何方がお得か?と比較している友人がいた。給料の多くを趣味に費やすので、毎月月末は食費に困っている奴だった。読んでいる最中に、ふとその友人の事を思い出した。タイトル通り文庫が何冊積めるか数えたり、本一ページあたりの価格を調べたり、上下巻の刊行数の違いを比較したり 等知らなくても良いくだらない内容。そんな本だからこそ、ページを捲りたくなりませんか?私はなりました。2019/11/03
アナクマ
37
文庫本などに関するどーでもいいことを調べて述べる。◉文庫好きなので手にしたが内容は「テッペンから背表紙の一番上の文字までを測ってみる」とかばっかりでどーかしてる。文庫派あるある「左手だけで読む」「ハダカにしてみる」興味をひくトピックあれど、掘り角度はそこじゃないっつーか(多少の褒め)◉本の雑誌連載だし、著者も確信ゆるーくだし、そこは責めてもしょうがない。人生に役立つことだけをする主義の人は読まなくてよし。ほんとは逆だけどな。2020/07/18