出版社内容情報
気鋭の美術史家が軽妙酒脱に語る
“目からうろこの絵画の正しい見方”
1日1話、2週間で世界のビジネスエリートの
教養を楽しみながら身につける
■デューラー ■ブリューゲル ■ルーベンス ■ハルス ■ヴァン・ダイク ■ヨルダーンス ■レンブラント ■フェルメール ■フラゴナール、■モネ ■ゴーギャン ■ムンク 本書で取り扱う巨匠たち
絵は口ほどに物を言う!
名画は“見る”のではない、“読む”のだ
現代では洋の東西を問わず、アーティスト(芸術家)という存在が氾濫しています。そのほとんどが自称だったとしても、現代社会は彼らを受け入れられる土壌がよほど整っているといえるでしょう。
雑誌を開いても、誰もが芸術性を持っていて、アマチュアリズムを恥ずかしげもなく発表することを奨励しているようなところがあり、「謙譲の美徳」を重んじる日本人である私としては戸惑ってしまうこともあります。
「芸術的な気質の持ち主=芸術的才能の持ち主」であるといった勘違いを、洋の東西を問わず多くの人がしていることも、歴史的に見たら信じられないことなのです。そして、現代の日本に蔓まん延えんする?芸術に携わること=格好良い?といった風潮が何よりもいただけません。
芸術を目指す道は苦難な道であって、楽しい趣味の範はん疇ちゅうの話ではないのです。それはプロではなく、責任のないアマチュアの話なのです。西洋美術史を振り返ってみると、芸術家であろうとした過去の巨匠たちの人生は、決して容易なものではありませんでした。(本書より)
内容説明
勝手気ままに自分の「感性」だけを頼りに絵画を鑑賞するのは恐ろしいこと。時代背景や作者の人生、作品が持つメッセージ…1枚の絵に秘められた「物語」を知ることで、絵画の世界が無限に広がるでしょう。デューラー、レンブラント、モネ、ゴーギャン、ムンク…古今東西の名画を「読み解いていく」ことで、時空を超えた美の回廊へとあなたを誘います。漫然と眺めるだけだった絵画たちは、あなたに何を語りかけるでしょう?さあ、名画たちのおしゃべりに耳を澄ませてみてください。
目次
芸術家も大変!―アルブレヒト・デューラー『自画像』
魂の救済―ピーテル・ブリューゲル(父)『死の勝利』
真面目が肝心―ピーテル・パウル・ルーベンス『スイカズラの木陰のルーベンスとイザベラ・ブラント』
ハルスに乾杯!―フランス・ハルス『陽気な酒飲み』
家族の肖像―アンソニー・ヴァン・ダイク『第7代ダービー伯爵ジェームズ夫妻と子供』
酔っぱらいの戒め―ヤーコプ・ヨルダーンス『酒を飲む王様』
割り勘は時空を超えて―レンブラント・ハルメンス・ファン・レイン『夜警』
地図で脳内トリップ―ヨハネス・フェルメール『士官と笑う女』
虚飾の肖像―レンブラント・ハルメンス・ファン・レイン『フレデリック・リヘルの騎馬像』
恋愛の品格?―ジャン=オノレ・フラゴナール『ぶらんこ』
印象派人気の謎―クロード・モネ『睡蓮』
ボヘミアン狂想曲―ポール・ゴーギャン『イア・オラナ・マリア』
夕方の憂鬱―エドヴァルド・ムンク『叫び』
番外編 西洋絵画に描かれた猫
巻末付録 画家プロフィール
著者等紹介
木村泰司[キムラタイジ]
西洋美術史家。1966年生まれ。カリフォルニア大学バークレー校で美術史学士号を取得後、ロンドンのサザビーズ美術教養講座にて、Works of Art修了。エンターテインメントとしての西洋美術史を目指し、講演会やセミナー、執筆、メディア出演などで活躍。その軽妙な語り口で多くのファンを魅了している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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