内容説明
「この世に、この時代に、この私たちの間に生まれてきた赤ちゃんの闘い続ける姿を記録に残してあげたい」芸人・高山トモヒロが託され、低出生体重児と家族のNICUでの日々を暖かい視点で描く。
目次
序章
第1章 生存率30パーセント
第2章 それぞれの家族
第3章 おかえり
終章
著者等紹介
高山トモヒロ[タカヤマトモヒロ]
1968年7月10日、大阪市生まれ。NSC第7期生。NSCでは、故・河本栄得と漫才コンビ「河本・高山」を結成。卒業後に「ベイブルース」と改名する。上方漫才大賞・新人奨励賞をはじめとする賞を総ナメにし、次世代の漫才界を担うコンビともくされていたが、1994年10月、河本栄得永眠にともない活動休止。2001年11月、和泉修と漫才コンビ「ケツカッチン」結成。2009年、河本栄得の死から15年を経て、初めて綴った小説『ベイブルース 25歳と364日』(ヨシモトブックス、のちに幻冬舎よしもと文庫)が反響をよび、2011年には舞台化。そして2014年には映画化された(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
1 ~ 1件/全1件
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
gtn
24
流産ではなく、ぎりぎり早産としてこの世に生を受けたのは、その子にしか果たせない使命がある故。その証拠として、両親に、そして読者に生命の尊さを教えてくれる。2020/11/14
あまね
14
最初から最後まで涙が止まりませんでした。著者である高山さんが『僕は長く生きてきて、いろんなことも経験してきたから、人の苦しみや悲しみをわかってあげられる。人にだって感謝できる。そう自分で思い込んでいただけで、実際には全然足りていなかった。』とお書きになっていますが、本当に全力でそう思いました。今、この時も小さな体で精いっぱい生きている赤ちゃんがいるということ、そして、精いっぱい生ききってお空へ旅立った赤ちゃんがいるということ。支えているパパとママ、ドクター、看護師さん達の思いも痛いほど伝わりました。2021/03/05
猫洞 文月
13
涙なしには読めない、実際に生まれた超低出生体重児のドキュメンタリー。著作の知人の娘さんについて、詳細な取材をもとに語られる。 未熟児の中でも在胎週数が23週に満たない赤ちゃんは、お腹の外で生きていくことができないので「出産」ではなく「流産」になり、生命維持のための医療を受けることができない。そのために22週で破水した佑里子さんはなんとか23週まで頑張った。そして生まれた赤ちゃんはたったの325グラム。次々と現れる不調に戦う医療と親の愛、そして懸命に応えようとする赤ちゃん。泣けました。2021/04/20
ぷー@1/24 武道館
0
NICUで子どもを看護していた3組のご家族の物語。我が子も超低体重出世児でNICUで最近までお世話になっていたので、他人事には思えず、読んでて涙が止まらなかった。この本を読んで、我が子も、これから先いつ何が起きるかわからないけど、今を大切に育てていこうと改めて感じた。2021/03/20