内容説明
球団から戦力外通告を受けたプロ野球選手がそれまでの主要役割であった「選手役割」を喪失したのち、新たなアイデンティティーを再構築するまでの過程を「役割離脱理論」に照らして分析。内集団への帰属意識が高く、排他的なプロ野球の現役選手、元選手等の協力を得て、心理尺度を用いた量的データや面接調査による質的データを収集し、分析する。
目次
第1章 役割理論とソーシャルアイデンティティー(ソーシャルアイデンティティーの再構成;役割離脱理論)
第2章 非自発的役割離脱後の心理過程研究(職業役割からの非自発的離脱;プロ野球選手の役割離脱)
第3章 心理的離脱を阻む問題の指摘と分析(社会構造上の問題;心理的離脱を困難にするプロ野球選手への役割期待の問題;心理的離脱が可能となる指導者への登用の要因分析)
第4章 解雇されたプロ野球選手の心理的離脱(非自発的役割離脱研究の意義;非自発的役割離脱モデルの再検討の結果;役割期待からの解放と心理的離脱)
著者等紹介
篠田潤子[シノダジュンコ]
慶應義塾大学法学部法律学科卒業後、テレビ朝日編成局アナウンス部に入社。社会人11年目に、慶應義塾大学文学部に入学、慶應義塾大学大学院社会学研究科で博士(社会学)の学位を取得。専門は社会心理学。慶應義塾大学文学部と東京女子大学で非常勤講師として教壇にたつ。現在はアナウンサーの実務家経験と博士としての知識を活かし、各種企業にて研修講師や心理コンサルティング等を担う(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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