出版社内容情報
桶狭間合戦、関ヶ原合戦と、いまだ謎多き戦国合戦。合戦に至るまでの経緯や兵法、その合戦の周縁でなにがあったのか。『戦国の陣形』『謙信越山』で話題を集めた著者・乃至政彦が最新研究と独自の考察で解き明かす。また大河ドラマで再び注目を集める徳川家康や織田信長、上杉謙信、武田信玄など人気武将の合戦も掲載。WEBメディアJBpress掲載の記事から大幅加筆、新規原稿も含む。
発行:JBpress
発売:ワニブックス
内容説明
通説より史実に迫る必読の一冊。
目次
一五二〇 水原祢々松×長尾為景 なかったことにされた女当主―遺言の捏造と事実の改変の一次史料
一五五〇 大内義隆×ザビエル×フロイス 武将の酷評が作られ、広がる仕組み―男色の逸話創作と愚将の伝説拡散
一五五一 大内義隆×大寧寺の変 末世の道者は、未来の覇者ならずこそして―なぜ大内義隆は陶隆房を誅殺しなかったか?
番外編1 中世日本で弩を使わない原因は将門に―武士と書いて「もののふ」と読む
一五六〇 徳川家康×桶狭間合戦 ド派手な見た目で兵粮を輸送する―松平元康は真っ赤な武者装束だった?
一五六〇 織田信長×桶狭間合戦 運は天にあり、突然の豪雨が覆した敗者と勝者―今川義元の決定的敗因
一五六七 織田信長×印判 天下布武は幕府再興と関係なし!印判の字句はスローガンではない
一五七〇 足利義昭×姉川合戦 総大将不在で決着がついた一大会戦―計画通りに運ばない合戦
番外編2 日本に「城主」が生まれた時代―地主から城主への変貌
一五七〇 上杉謙信×椎名康胤 戦国越中のフォークロア―椎名軍、神保軍、越後軍、一向一揆のパワーゲーム
一五七三 武田信玄×西上作戦 戦国の兵粮と「戦地禁制」―貫高制から石高制への移行
一五七三 武田信玄×諜報員 忍者より確実な情報収集工作―フェイクでフェイクを見破る
一五七三 徳川家康×武田信玄 敵将の急死を狙う、嘆く―おのれを滅ぼそうとする者への対応
一五七四 上杉謙信×後継体制 なかなか御屋形様を指名しない御家の事情―長尾顕景改め上杉景勝の誕生
一五七七 武田勝頼×上杉景勝×菊姫 一睡の夢に消えた真・三国同盟―勝頼と景勝の同盟は既定路線だった
一五七九 上杉景虎×御館の乱 他国の力を利用しても傀儡政権にはならない―三郎景虎が勝利するシナリオ
一五八二 惟任(明智)光秀×山崎合戦 織田家唯一の軍法が明暗を分けた―光秀が信長に勝ち、秀吉に負けた理由
番外編3 戦国大名の戦績データを考える―謙信と関東衆の臼井城合戦
一五八五 伊達政宗×小手森城 若武者・政宗が自作した撫で斬り悲話―その虐殺は本当にあったのか?
一六〇〇 上杉景勝 論語を愛した沈黙の武将―景勝は何を夢見ていたのか
一六〇〇 直江兼続×関ヶ原合戦 直江状と景勝状―兼続は家康に書状を送っていない
一六〇〇 石田三成 笹尾山ではなく自害が峰にいた治部少輔―明治に作られた「史実」
一六〇〇 本多忠勝×石田三成 戦乱を終わらせ、苦い平和を迎える―無双の壮士、敗者に手をつく
著者等紹介
乃至政彦[ナイシマサヒコ]
歴史家。1974年香川県高松市生まれ。2011年伊東潤との共著『関東戦国史と御館の乱』(洋泉社歴史新書y)でデビュー。執筆・講演・メディア出演などで活動中(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
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六点
ようはん
冬至楼均
さぎいく