内容説明
日本最大のドヤ街「あいりん地区」―ここで暮らすホームレスたちの日常を、そのすぐ間近で生まれ育った著者が鋭く活写。取材を交えながら明らかにされる彼らの悲哀とたくましさ。ホームレスを食い物にする悪徳貧困ビジネス。一度ハマるとなかなか抜け出せないホームレスの世界の事実と真実。現代格差社会の実態がここにある。
目次
1 ホームレスの世界
2 西成・あいりん地区ガイド
3 消えたホームレスたち
4 私はこうしてホームレスになった
5 ホームレスビジネス
6 一日ホームレス体験記
7 ホームレスからの脱出
著者等紹介
西本裕隆[ニシモトヒロタカ]
1960年9月、大阪市浪速区に生まれる。大阪工業大学在学中に国鉄(当時)全線走破を完了。その後1997年に『JRの怖い話』で作家デビューし、鉄道関係の著作や鉄道の怪談、鉄道模型の著作を発表する。しかし、2003年に入国管理難民認定法違反で起訴され、さらにその前年に手伝ったアルバイトが窃盗だったことがのちに判明し、裁判で抵抗したが有罪が確定してしまう。2005年6月16日に法務省加古川刑務所に収監され、2年1カ月後の2007年7月18日に同刑務所を仮出獄(仮釈放)、現在に至る(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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蓮華
9
2010年に発行されているので少し古いが、中々知ることがない世界。日本にもこんな場所が実在するとは。 ホームレスになったら、世捨て人になれるわけではなく、その世界でのルールを守らなくてはならない。 どこまで行っても人との関わりは無くならないのかも。2021/01/10
雛坂 五里霧中
5
★★★☆☆ アングラ系の読み物としては普通。だが、著者の主観が入ることによりリアルな温度が感じられた。今のところ私はホームレスに就活する予定はない。2020/03/15
laptop
2
もし自分がホームレスになったら?という視点で読んだ。だから、最後に"どうすればホームレスを脱することができるか"についての言及があって良かった。 ホームレスを脱したい人とホームレスのままでいたい人の両方がいて、悩ましい問題だなと思った。2021/09/07
n75
2
西成に旅行に行くことに決めたけど、こと◯っぷにもタ◯リエにもこの地域のことはなんにも載っていない。女子たちのキラキラ旅行にはふさわしくないということだろうか。だからといって抹殺しなくても……。ということで探して読んだのがこの本でした。ホームレス体験記みたいなのは他の本でも読んだことがあるけど、西成の地理的なことが詳しく書いてあったのでありがたかった。どの通りのこの辺りが危ないなど詳細情報をGoogleマップと照らし合わせながら読みました。しかし調べれば調べるほど怖くなる。2015/10/20
lily
2
貧困問題理解のために読破。よく調べられていると思う。通りかかったことはある程度だったので勉強になった。今住んでいる地域は比較的治安がいいので、違いに圧倒される。2014/01/01