内容説明
仏教音楽が根底に流れる声明以来の日本の伝統音楽は、しかし仏教発祥の地インドではまるで関心を引かなかった―著者の体験をもとに、インドやチベットと日本の音楽風土を検証し、その根本にある仏教の無常観の捉え方の違いを明らかにする。
目次
1 『第九』と美空ひばり(底知れないインドの文化;インドでの音楽の実験;ヒンドゥー教の聖地ベナレス ほか)
2 仏教と日本の音楽(日本の伝統音楽の根源に仏教がある;声明から演歌に至る仏教音楽の流れ;ベナレスでのもう一つの実験 ほか)
3 死と無常の音楽(学術調査でチベットへ;高地ラサで高山病にかかる;ラサで聞いた山口百恵 ほか)