内容説明
「近代」と対峙し格闘した60年代アングラ。その抱懐―提起したプロブレマティックの再検証を軸に、19世紀ロマン派以来1世紀余の劇表現‐精神史を総括する―演劇に発し、情報資本主義社会を漂流する思想‐文化の現在を照射・剔抉する、渾身の長編評論。
目次
近代、あるいは「主体」をめぐる十節の語り
近代演劇とその批判をめぐる七節の語り
60年代演劇的精神史の試み(始点としての「軽さ」―『真田風雲録』;「革命の演劇」の時間性―『鼠小僧次郎吉』;身体論的演劇―『劇的なるものをめぐって2』)
岸田国士を読む―『沢氏の二人娘』をめぐる変奏