性売買の思想

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性売買の思想

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  • サイズ 46判/ページ数 520p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784846125035
  • NDC分類 368.4
  • Cコード C0036

内容説明

本書は「セックスワーク」の擁護言説を批判的に検証し、性売買を女性に対する男性の暴力かつ人権侵害と捉え直すラディカル・フェミニズムの古典である。金銭と引き換えに他者の性的利用権を買うという行為は、男性が経済的優位に任せて女性を搾取する形態を主とするため、従来、フェミニズムにおいて批判の対象とされてきたが、近年では買われる人々の「主体性」を再評価するという名目のもと、性売買を一人前の労働である「セックスワーク」とみて擁護する言説―セックスワーク論―が、アカデミックなジェンダー論やその影響を受けた社会正義論の主流となりつつある。本書はそのような風潮にいち早く異を唱え、フェミニズムがこれまでに積み重ねてきた膨大な成果に照らして、性売買の本質はやはり暴力にほかならないことを再確認する。原著は1997年に刊行されたのち、2008年に緒言を加えた新版へと改訂された。この主題について考えるうえでの必読書である。

目次

序論
第1章 女性人身取引、フェミニズム、国際連盟
第2章 買虐者たちの叛乱―性売買と性革命
第3章 性売買を普通化する―性売買当事者の権利運動
第4章 同性愛と性売買
第5章 「選択」としての性売買
第6章 ほかと同じただの仕事?―「労働」としての性売買
第7章 「なぜ車が?誰が運転を?」―性売買とセクシュアリティの理論化
第8章 「セックス」としての性売買
第9章 男の性暴力としての性売買
第10章 性暴力、フェミニズムの人権理論、性売買の除外
第11章 人身取引、性売買、人権
結論 性売買を一般化する

著者等紹介

ジェフリーズ,シーラ[ジェフリーズ,シーラ] [Jeffreys,Sheila]
イギリス出身のフェミニスト。1973年以来フェミニズム活動を続け、1991年、豪・メルボルン大学の政治学部に就任。のちに女性人身取引反対連合(CATW)のオーストラリア支部を立ち上げる。フェミニズム史やセクシュアリティの思想史をテーマとした著述活動を続けている

井上太一[イノウエタイチ]
翻訳家・執筆家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

松本直哉

18
赤貧の極みにある女性がやむをえず性を売るようになることを果たして「自由な選択」と言えるのか、自立した自由な個人の自発的な選択の余地など彼女らに残されているのかを問いつつ、性売買を肯定する人々(その中にはフェミニストと呼ばれる人々も含まれる)の、自由な選択だから自己責任と言って彼女らを突き放す姿勢を丁寧に批判する。性売買をセックスワークと呼び換えて他の労働と同じ次元に置く立場は、男性中心主義による女性の抑圧にむしろ力を貸すことにしかならない。罰すべきなのは性を売る人々ではなく性を買う人々なのだということ。2025/04/25

Go Extreme

1
売春という婉曲的な表現が持つ暴力性 性売買産業の合法化による税収確保 人身取引を巡る懸念をヒステリーと批判 組織犯罪と女性の人身取引の増加 性売買の原因は満たされない男性たちの性的欲望 性欲過剰や色情狂 性売買当事者の知的感情的遅滞 不適格者の不妊化が解決策 買春者たちの反乱 性産業の一翼を担うもの 性売買の名誉回復を図る 儀式化され予測がつくものとなる セックスワーカーの権利運動 性産業はGDPの4.4%を占める 契約職員や勇敢な越境者世界市民 買虐待者という定義 同意のイデオロギーが女性抑圧を覆い隠す2025/04/07

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