内容説明
北海道の鉄路は全路線の半分に当たる10路線が維持困難として廃線の危機に直面している。国鉄の「分割・民営化」から30年、JR各社では不採算路線の廃止などで、全国的な鉄道網の分断が進行している。鉄道は安全性、定時性、高速性で高く評価され、地域社会の発展に不可欠であるのに、政府の自動車・航空偏重政策の前に危機を迎えている。本書は、JR北海道の危機的状況にたいして、新自由主義による従来の「分割・民営化」路線の破綻を総括し、「持続可能な社会」の考え方を基本に、鉄道路線の存続・再生、地域経済・社会の再生の道を提起する。
目次
序論―鉄道の未来と「持続可能な社会」にむけて
第1章 新自由主義に対抗する「持続可能な社会」
第2章 JR北海道の経過と現状
第3章 JR各社の不採算鉄道の現状
第4章 地域から見た鉄道
第5章 持続可能な社会の形成と鉄道の再生の可能性
補論 SDGsの意義と論点
著者等紹介
宮田和保[ミヤタカズヤス]
熊本(2016年熊本地震の震源地である益城町)生まれ、豊肥線を走る蒸気機関車の警笛を遠くから聴きながら育つ。北海道大学大学院経済学研究科(博士課程単位取得退学)。所属、北海道教育大学名誉教授、専門、社会経済学(マルクス経済学)・言語論
桜井徹[サクライトオル]
大阪府生まれ。日本大学大学院商学研究科(博士後期課程満期退学)博士(商学)。所属、国士舘大学経営学部教授・日本大学名誉教授、専門、ヨーロッパおよび日本の鉄道
武田泉[タケダイズミ]
東京都生まれ、東京学芸大学大学院(修士課程)修了。所属、北海道教育大学札幌校准教授、専門、人文地理学・地域交通政策論(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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