内容説明
京大工学部原子核工学教室の職員(助手)だった著者は、学生・院生たちと原発の安全性や問題点を学ぶうちに、その「危険性」を確信した―湯川秀樹を代表とする原子力研究のメッカで、反旗を翻して反原発運動の黎明期に活動し、「全国原子力科学技術者連合」(全原連)の組織化に邁進し、「伊方原発訴訟」の弁護補佐人として安全性論争を担った闘いの軌跡。
目次
第1章 科学者の社会的責任と反原発(京大における原子核研究;京大での私の研究について;京大の原子核・原子力研究について;湯川秀樹先生のこと;湯川秀樹と原発問題)
第2章 京大工学部原子核工学教室に就職して(「全国原子力科学技術者連合(全原連)」の誕生
全原連の活動について
反原発住民運動とのかかわり
全原連とその他の反(脱)原発運動との関係)
第3章 伊方原発訴訟のこと(裁判の開始まで;「異議申し立て」の提出;「第一審」が始まる;第一審の経過と証人調べ;第二審(控訴審)はじまる
控訴審での証言内容と経過
最高裁に上告
伊方原発訴訟が終わってから)
第4章 原発問題から電磁波問題へ
第5章 おわりに
著者等紹介
荻野晃也[オギノコウヤ]
1940年富山県生まれ。元京都大学工学部講師。理学博士。原子核物理、原子核工学、放射線計測学などを専門とする一方で、原子力、核問題、環境問題などにも物理学者としてかかわっている。伊方原発訴訟で住民の特別弁護補佐人となり、2003年から「電磁波環境研究所」を主宰。2020年6月、逝去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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