内容説明
現代フランスでは、男女とも愛と自立とのあいだをジグザグに進みながら生きている。経済的にも性生活でも自立している多くの女性は、カップル生活を維持するために、彼女の独立を犠牲にすることを拒否する。結果として、従来の夫婦生活はなくなりつつあり、寿命が長くなるにつけ、離婚、離別の回数も増え、高度テクノロジー社会の中で新たな孤独につき当たる。本書は、著名な精神科医の著者が豊富なカウンセリング研究を基に、現代の女と男の愛と性と生活の在り方を提起する。
目次
孤独感
1 不可能な出会い(女性の独立;土台がぐらつく男たち;カップルの変革;ますますむずかしくなる男女関係)
2 一人でパフォーマンスを目指す(職場での孤独;インフォメーションとバーチャル幻想;消費文化に踊らされるナルシズム;出会い系サイト)
3 新しい孤独(解放されること;ノンセクシャル・ライフ;一人でいられる資質;孤独を選ぶ)
著者等紹介
イリゴエン,マリー=フランス[イリゴエン,マリーフランス] [Hirigoyen,Marie‐France]
1949年生まれ。78年ボルドー大学医学部医学博士号取得後、精神科に進む。94年ワシントンDCのアメリカン・ユニバーシティ、95年パリ第5大学で被害者学専攻ディプローム取得。パリ第5大学で被害者学教授・研究家に。職場でのいじめ・ハラスメント国際協会メンバー。企業内ストレス、モラハラ問題に関するセミナーや欧州連合議会・委員会などでこれらの問題に関する討議に参加
小沢君江[オザワキミエ]
1961年、AFS留学生として米国に1年滞在。1965年、早稲田大学仏文科卒。1971年、夫ベルナール・ベローと渡仏。1974年、ベローと共にイリフネ社創立。ミニコミ誌『いりふね・でふね』創刊。1979年、無料紙『オヴニー』発刊。1981年、民間文化センター「エスパス・ジャポン」創立。2010年6月創刊の仏語の月刊フリーマガジン「ZOOM Japon」の編集に携わる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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