内容説明
それまで無関心だった私が政治に関わることになったきっかけは、吉野川に巨大なダム=可動堰を造るという国の計画に反対する市民運動でした。この市民運動は吉野川を守りたいという一念から住民投票請求に立ち上がり、議会で否決された後、選挙で自分たちが乗り込むことによって議会構成を逆転し、住民投票を実現させ、最終的に国の可動堰計画を中止に追い込んだのです。この運動の戦略と経緯を、その渦中で体験してきた私が今、確信を持って言えるのは、政治というのは、けっして「変えられない絶望的な現実」ではなく、あくまでも現実を変えるための「道具」であるということです。そんな政治の変え難さの実情と原因を知り、絶望を希望に変えるための、ツボをついた市民政治とはどのようなものか、その要点を考えてみました。
目次
第1章 吉野川第十堰問題との出会い
第2章 市民運動が民意を練った
第3章 民意と議会のねじれ―住民投票へ
第4章 あきらめない―自分たちが選挙に出よう
第5章 怖いものなしの素人選挙
第6章 究極の選択で住民投票条例成立
第7章 希望を捨てない市民政治のために
第8章 市民が知事を作った
第9章 市民政治が三・一一後の希望の光
著者等紹介
村上稔[ムラカミミノル]
1966年(昭和41年)徳島市生まれ。京都産業大学外国語学部卒。平成11年~23年徳島市議会議員。平成12年吉野川住民投票を実現(住民投票の会事務局)。現在、買い物弱者対策のソーシャルビジネスに従事(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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