内容説明
エコロジーは、今や流行語であり、イメージだけが一人歩きをしてしまっている。地球環境危機を克服し、持続可能な社会を創り出すには、エコロジーの本質である生態学への理解が不可欠である。しかし、エコロジー=生態学について科学としての歴史を解説した本はほとんどない。本書は、博物学などのエコロジー思想の源流から現代のエコロジー理論まで、起源、確立者、科学としての発展などをまとめた、科学的エコロジー史=生態学史の本格的入門書である。
目次
生態学的な考え
生態学的な動きの起源
自然の摂理
科学的エコロジーの確立者たち
博物学者と生態学
用語としてのエコロジー
人口学と生態学
進化論と生態学
ヒューマン・エコロジー
農学、植物の栄養摂取、生態学
海洋生態学
土壌学と地球科学―地球規模の生態学へ
ヨーロッパの生態学派
北米大陸の生態学
生態学における有機体論
エコシステム理論
物質とエネルギーの流れ
共用防除、生態系管理、生態学戦争
熱帯生態学派
持続可能な開発
エコロジーの社会的ニーズ
生態学の探求は続く
著者等紹介
マターニュ,パトリック[マターニュ,パトリック][Matagne,Patrick]
1955年生まれ。ノール・パ・ド・カレ教員養成大学院科学論・科学史助教授
門脇仁[カドワキヒトシ]
1961年生まれ。慶應義塾大学仏文科卒、パリ第8大学大学院応用人間生態学科上級研究課程修了。出版社、研究機関を経て、生態学史研究者、環境ジャーナリスト(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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