内容説明
本巻では、日本軍・国家システムおよび台湾・朝鮮の植民地支配との関係における「慰安婦」制度の加害構造を明らかにし、日本、台湾、朝鮮での個別のケースにおける加害の責任を検証する。被害の実態を中心に取り上げられてきた「慰安婦」問題を、加害の構造・実態に焦点をあてこれまでにない試みで分析する。
目次
第1部 「慰安婦」制度の構造を問う(公娼制度から「慰安婦」制度への歴史的展開;「従軍慰安婦」政策における日本国家の指揮命令系統)
第2部 日本(日本人「慰安婦」―誰がどのように徴集されたか;沖縄戦と軍「慰安婦」)
第3部 台湾(台湾植民地支配と台湾人「慰安婦」;台湾・原住民族イアン・アパイさんの場合)
第4部 朝鮮(朝鮮植民地支配と「慰安婦」制度の成立過程;河床淑さんのケースにみる漢口慰安所;朝鮮・朴永心さんの場合;朝鮮・咸鏡北道清津の日本軍「慰安所」の実態;朝鮮人軍「慰安婦」帰国後の生と経験)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
tama
2
図書館本 Ⅱから読み始め 目的はⅡ同様だが台湾の状況が知りたかった。台湾は中継基地的役割が多かったみたい。勿論漢族・先住民族への強姦・殺人は記録されてるが他の地域に比べて行為そのものが若干及び腰な感じ。ひょっとすると「怖かった」のかも知れない。朝鮮は①日本人女衒の手法が朝鮮業者に根付いてた②朝鮮住民の貧困が半端でない③現地政府が慰安婦移送の円滑を推進④朝鮮女性の容姿が日本人好みで需要が多い。移送先では軍隊が慰安所を建設して待っていた!勧誘要点が「今より儲かる仕事」「家族のためになる」は日本国内と同じだ!2015/05/05